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#31 【速報】福祉医療機構コロナ融資枠拡大

・コロナで経営が厳しい医療機関への貸付上限額がアップ
・一息はつけるが長くは続かない

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福祉医療機構のホームページがひっそり更新

2020年9月15日に福祉医療機構のホームページが更新され、コロナで減収が続く医療機関に対して融資限度額(借入上限額)がアップとなりました。
https://bit.ly/3cGXWbd

不動産を担保(モノ質)に入れないで受けられる借入上限額が下記のように変更になっています。

【無担保借入上限額】
病院 3億円→6億円
診療所 4000万円→5000万円
老健・介護医療院 1億円で変更なし

特に、コロナを入院患者として受け入れているような病院は特に経営が厳しいので、上限額が2倍(3億円→6億円)になっています。診療所も経営は厳しいのでしょうが、政策的に病院の方が優先順位が高いとの判断からか、診療所は病院と比較してアップ率は低くなっています。介護事業である老健や介護医療院についてはそれほど収益が下がっていないので、上限額に変更はありません。

5年元本返済猶予という好条件ではあるが・・

福祉医療機構から借りれば5年間は元本を返済しなくて済み、金利もかなり安く済みます(借入金額によっては金利はゼロ)。つまり、5年経過後に経営が回復していれば、問題なく福祉医療機構への返済もできるでしょう。

しかし、減った外来患者が戻らず、病床稼働率も低いままでは、ただ借入総額が増えただけでますます経営が苦しくなります。

5年経てば借りていたことを忘れる?

借りたら返さなければならないのは分かってはいるつもりでも、5年も経つと借りていたこと自体忘れてしまうおそれがあります。借入返済額が増えるということは稼ぎ出さなければならない目標利益額も上がるということ。5年の間に診療報酬改定も2回ほどあり、経営環境も大きく変わっていることでしょう。

福祉医療機構からの借入で一息はつけるけど、未来永劫安心とはいかない。目標利益額を上げられるような事業計画策定が求められます。

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