見出し画像

アラヒフノウタ 〜団塊Jr.〜 #30

30   アシックスのハイソックス


奴はいつも決まったポジションにいた

それは教室の後方は後方でも
窓際のカーテンの所
そこが奴の定位置

そこでカーテンに包まれて
ブランブランしている
結構な力でカーテンに体重を掛けて

上半身はカーテンに包まり
体の下半分がカーテンから出ている
それがトオルの平常運転

顔が見えなくてもそれはトオルとわかる
それがトオルなのだ

足元に見えるアシックスのハイソックス
青と黒のラインもしくは赤と黒のライン
それがトオルのハイソックスの特徴

アラヒフの昭和キッズには
きっとおなじみ
あのアシックスのハイソックス
きっと君も履いていたと思う

履いていなくても同じクラスに
誰か一人はいたはず
あのハイソックス
あのアシックス

あ〜昭和



<目次>

<マガジン>

                       毎週火木土日更新予定。



よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは今後の活動費に使わせていただきます。