見出し画像

☆金融機関を活用した「営業紹介」で売上倍増を達成した方法を大公開!化粧品メーカーの事例

金融機関を応援団長に!売上倍増のために金融機関を活用するコンサルタント「TONO」です。

化粧品メーカーO社の状況
今回ご紹介する事例は、化粧品メーカーO社。
O社では、スキンケア、メイクアップを中心として、「〇〇成分を〇%配合」「●●エキス高濃度配合美容液」などの高機能商品を販売しています。

今から十数年前、これまでの事業の多角化として化粧品事業を開始した時のことです。

それまでの事業とは畑の異なる事業への参入でしたので、まずはOEM(Original Equipment Manufacturing=アウトソーシングでのプライベートブランド製造)から始めることにしました。

とはいうものの、なかなか希望に合うようなアウトソーシング先が見つからず、社長から「化粧品の製造をアウトソーシングできる会社を紹介してもらえないか!?」と相談がありました。

化粧品製造・販売には、「化粧品製造業許可証」、「化粧品製造販売業許可証」が必要です。これらに対応できることはもちろん、「〇〇成分を〇%配合」「●●エキス高濃度配合美容液」といった高機能商品を製造できること、少ないロットからでも製造を受けてくれる企業でなければなりません。

「金融機関を活用する仕組み」の出番
こんな時にこそ、「金融機関を活用する仕組み(営業紹介と資金調達)」の出番になります。

今回の事例では、金融機関から「営業紹介」することができる「化粧品製造・販売」業者に複数アプローチし、その中からO社のニーズに合致すると思われるX社をご紹介しました。

というのもO社での取扱予定商品が、薬事法上の「化粧品」にあたるのを確認し、「化粧品」の定義に該当すれば薬事法上の各規制が適用され、遵守する必要があるためです。

また、取扱予定商品が薬事法上の「化粧品」に該当するとしても、薬事法上の「化粧品」として認められる範囲内の効能か、それを逸脱していないか、検討する必要があります。この範囲を超えてしまうと、化粧品ではなくて「医薬部外品」もしくは「医薬品」として扱われる可能性があるからです。

医薬部外品の場合、「治療」というよりは「防止・衛生」を目的に作られます。

「肌荒れ・荒れ性」「にきびを防ぐ」「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」「皮膚の殺菌」など、効果のある有効成分が配合されているのでその効果を訴求できます。また「薬用」とは「医薬部外品」で認められている表示ですので「薬用=医薬部外品」となります。

ちなみに、「医薬品」は、病気の「治療」を目的とした薬のことで、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められたものとなりますので、今回のO社のニーズ外となります。

X社は自社工場を持ち、「化粧品製造業許可証」、「化粧品製造販売業許可証」だけでなく、「医薬部外品化粧品製造販売業許可証」も持っており、高機能商品を手がけたいO社のニーズに合致しました。

また、製造最低ロットについては納期とのトレードオフで柔軟に対応可能とのことでしたので、金融機関として「営業紹介」させていただいたのです。

もともと化粧品製造は、OEM(アウトソーシングでのプライベートブランド製造)が多い業界です。

「自社工場で製造」、「工場を所有せずに外注で製造するファブレス製造」、「自社工場&外注の両方で製造」という3類型があり、X社は自社ブランド・OEM共に「自社工場で製造」にこだわった会社でした。

O社に営業紹介先としてX社を打診したところ、これからトライ&エラーを繰り返して、化粧品事業を収益の柱にしていきたいので、OEM+OEMとなるようなアウトソーシング先は対象外。「こだわりを持って自社工場で製造」されているのであればぜひ面会したい、とのことでした。

面談当日、X社からは、「OEMでのメリット・デメリット」をはじめ、これから事業を立ち上げるO社にとって役立つさまざまな情報が提供され、「〇〇成分を〇%配合」「●●エキス高濃度配合美容液」といった高機能商品も問題なく製造できる、との説明がありました。

O社からは、「いろいろと商品を試しながら事業展開をしていきたいので、少ロットでの試行的な製造も可能か?」との質問もありました。

X社からは「(自社工場なので)納期を縛られなければ、稼働の合間で対応可能」との回答がありました。

そうして和やかに面談は進み、「先ずは、O社で企画している商品をX社で試作してみる」ということになりました。

「金融機関を活用する仕組み」の成果
X社へのOEMで、O社の多角化への取り組みである化粧品事業が開始しました。

ゼロからのスタートだったので初年度こそ数億円の売上高でしたが、本業との相乗効果により現在では100億円規模にまで成長されたとのことです。

O社の化粧品事業の拡大に伴って、X社へのOEM受注額も大幅に増加し、X社の増加運転資金は紹介してもらった金融機関から調達する、という、まさに「三方良し」の結果となりました。

今回ご紹介の案件では、O社側の多角化が成功しただけではありません。

O社に対するX社のOEM生産の実績を金融機関が評価して、O社だけでなく他にも化粧品をOEM生産したい企業を積極的に紹介するようになったのです。
そして、金融機関の営業紹介によるX社のOEM受注額は大幅増加となりました。

それまでは、X社の業務内容である化粧品のOEM生産がどのような内容であるか、金融機関がよく理解していなかったのです(笑)。

ところがO社の営業紹介をしたことがきっかけとなり、X社の業務内容が理解されるようになる、という嬉しい副産物が生まれました。

増加運転資金や設備資金を積極的に融資するようになり、営業紹介先であったX社もまた「営業紹介」と「資金調達」を両輪として、事業規模のステージが変わったのです。

こうなってくると、X社のOEM生産の躍進はとまりません。
1.「先方ニーズに自社の商品やサービスが合致するかを確認する手間や時間の削減が可能」
2.「(金融機関の紹介だから会おうと)希望する新規先の決裁権限者へのアポイントができる」
3.「本当に取引して大丈夫か?という先方から自社への不安感が払拭される」
4.「強制的に金融機関から営業紹介してもいいと思われるだけの企業になれる」
5.「自社の商品・サービスについて、わかりやすく説明することができるようになる」
6.「金融機関にかかわらず、営業紹介で新規取引先の獲得が仕組み化(=自動化)される」
といった金融機関を活用した「営業紹介」のメリットを、紹介を受けたX社側でも全て享受できるようになったのです。

そして最終的には、X社のOEM生産はO社の化粧品事業を受注しはじめた頃と比べると、O社以外の大口受注先も獲得できたことから数倍になりました。

このように、「金融機関を活用する仕組み(営業紹介と資金調達)」を使うと、ゼロからのスタートでも、「営業紹介」と「資金調達」という両輪を最大限に活かしてどんどん取引を拡大することができます。

十数年かかりましたが、売上高はゼロから100億円規模にまで成長しました。売上倍増の比ではないですよね(驚)。

まとめ
今回の事例で分かるように、金融機関による「営業紹介」では、これまで取引のない未知の事業分野でも、今後の展開に相応しい企業を紹介してもらえます。

そして、O社だけでなく、紹介してもらったX社も同じ速度で成長していきますので、金融機関から「必要な時に、必要な資金調達が可能」になります。

さらに、O社と紹介先X社がまさにパートナーとして、「営業紹介」と「資金調達」を両輪とすることで、今まで以上に大きな取引をすることが可能となるのです。

この記事をお読みいただいている経営者のあなたも、最短距離で売上倍増をクリアできる「仕組みづくり」を目指しましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?