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式。節。ハレ。今日は友人の結婚式に参列した。小学校からの友人で、人懐っこい笑顔が魅力的なとても美しい人。そんな大好きな友人の結婚式に立ち会えることが本当に嬉しい。中学生のとき同じ時間を過ごした懐かしい友人達と会えることもあり、結婚式の連絡を貰ってからずっと楽しみにしていた。場所は白金台、八芳園の壺中庵で披露宴が行われた。素晴らしい庭園に囲まれた料亭。靴を脱いで上がるような和の披露宴は始めてだったのでわくわくした。待合室のようなところに入ると先に着いていた友人を見つけたのでほっと一安心。見た目は大人になっていても中身は変わらない。ぽつぽつと懐かしい顔が増えていき中学時代の同級生4人が集まった。本当に懐かしくて何を話したらいいかわからなかったが、ひとつ会話が始まってしまえばあの頃のよう、時間も忘れ今のことや昔のことをたくさん話した。写真撮影のために庭に出てしばらく経つと新郎新婦が現れた。白無垢。太陽の光に照らされた白無垢姿の花嫁は、見る目を細めてしまうほど眩しく美しかった。隣には新郎、キリッとかっこいい和装で颯爽と歩いてくる。ひと目見ただけでとても素敵な夫婦とわかる。慌ただしく写真撮影が行われていく。全体写真を撮るときに不覚にもポジションが新郎と新婦の間から顔を出す形になってしまい、これがずっと残ると思うと少し恥ずかしいが良い記念になった。建物の中に戻り披露宴が始まる。新郎新婦入場の演出が日本的ながら壮大、驚きの中衣装を着替えたふたりが現れた。赤い着物に身を包んだ新婦、これもまた最高に綺麗で涙が出そうになった。新郎のしっかりしたスピーチから式が始まっていく。次々に食事が運ばれてくるわけだがどれも素敵で、とっても美味しくて、幸せな気持ちになった。少しだけ新婦と話せる時間があった。そのときに何気なく新婦の指先を見たら血色なく真っ白で、お色直しのハードさ、もとい結婚式の大変さを物語っているようで震えた。そこに彼女がこれから歩んでいく人生の覚悟が見えた気がした。終盤、涙をずっと拭っている新郎とぐっと堪える新婦。こうゆう形で支え合っていく家族になるんだろうなぁ。そして感極まる新郎の親と、意外と冷静に見える新婦の親。家族ってこんなにも似るんだなぁ。どれもこれも全て幸せのカタチ。式、人生の節目、覚悟。それらの意義深さを身にしみて感じた。結婚式って素晴らしい。今日は人生の輝きを見た日。

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