元中学校教師が教える!反発してくる生徒へ対応する際の基本的な考え方

私は現役の英語教師兼英語教育研究者のトムと申します。
以前に公立中学校の英語の教員をした経験が5年以上あり、海外留学のために辞めたため、元公立中学校の教員です。
現在、ニュースで教員不足が嘆かれるような状況で、現場には余裕がなく、新人教師が十分に先輩教師から教わることができているのかが心配です。
もし、私の記事が少しでも何らかの役に立てればと思い、私の教師としての経験を書くことに決めました。

新人教師になって直面する大きな問題は、『生徒が言うことを聞いてくれない!』
ということではないでしょうか。

もし大学をストレートで出た場合は23歳で教師の職業に就くわけで、生徒とそこまで大きく年齢差がありません。
そのため、どうしても生徒に「ナメられる」ということになりがちです。また、その状況で厳しく注意したとしても生徒から「反発をくらう」ことになり、それを見ていた他の生徒からもナメられるという悪循環に陥ってしまうという悩みを持っている新人教師は多いのではないでしょうか。
私も見た目が若いことでナメられやすく、他の先生から後ろ姿から生徒と間違われたこともあります(笑)
私も苦労したその『新人教師の壁』をどのように乗り越えていったのかを、アドバイスできればと思います。

この記事では、反発してくる生徒に対する指導をする際の心構えについて書いていきます。

まず、大前提として公立中学校に入ってくる生徒の学力や背景は本当に大きくばらつきがあるということです。
近年では、外国にルーツを持つ生徒も増加傾向にあり、多様性が増してきています。
そのような状況下では、生徒を放置して上手くいく可能性はとても低く、教師がルール作りをしていかなければ生徒間のトラブルなどの問題が起きることになります。
しかし、教師がルールを作ったからといって、それで生徒が素直にそれに従うかというとそれは話が別です。
ベテランの教師の場合は、今までの経験と実績があるため生徒は言うことを聞くかもしれませんが、新人教師の場合はそうはいきません。
しかし、ベテランの先生と同じように担任するクラスの運営をしていく必要があるのが苦しいところです。

さて、ルール作りをして生徒に守らせるというのは『管理』という表現で表すことができますし、他の表現だと『形づくり』という言い方もされます。
そして、それを生徒に『指示』、言い換えると『命令』した場合に反発が起きます。つまり、

管理(形作り)→指示(命令)=反発

という図式が浮かび上がります。
自分が生徒の立場でも、一方的に押し付けられたら反発したくなるでしょう。
それでは、どうすれば良いのでしょうか?

その答えは・・・

『愛情』をまずは示すことです。
反発してくる生徒にこそ愛情を示すのです。
ルール作りをするのは、「生徒たちのため」というスタンスを堅持する姿勢を見せるということです。
反発してくる生徒は何かしらの不満や困っていることを抱えている可能性があります。
その抱えていることを吐き出させることを意識することが大切です。
もちろん、聞いたからと言って、それをルール作りに反映させなければならないというわけではありません。
その生徒にとって、「自分の悩みを聞いてくれた」、「分かってくれている」という事実は大きく、他の先生との差別化にもつながります。
つまり、ベテランの先生には話しにくいことでも、「年齢が近いからこそ話しやすい」という利点があるのです。
新人教師の場合は、その利点を活かすと良いでしょう。しかし、生徒の話を聞くのは大変だし、適当な相づちをして真剣に聞いていないと思われたら逆効果です。そこには、生徒に真剣に向き合う『愛情』が無ければうまくいきません。

このように、反発してくる生徒との人間関係を構築した上での『指示』は格段に通りやすくなります。
というのも、教師に反発できる生徒は生徒間でも一目置かれることが多く、その生徒が言うことを聞いているという事実が、他の生徒も話を聞いてみようという姿勢につながるのです。
その結果、ルールが守られて、クラス運営の『管理』ができるようになるのです。つまり、

愛情→指示→管理

という段階を踏めば受け入れられるようになります。

いかがでしたか?
反発してくる生徒によって苦い想いをしている先生は多いと思いますが、そのような生徒こそ愛情をかけてあげることで、クラス運営がぐっとやりやすくなります。
その中でも、まずはクラスの核となっている生徒を見つけて話をしてみましょう。
最初はうまくいかないかもしれませんが、話しているうちに上手になっていきますし、心理学でいう「カウンセリングマインド」などを学ぶことで実力を上げていくことができます。

教師になったら学びの終了ではなく、むしろ教師になってからさらに学び続けましょう。

教師が学び続ける姿勢を見せることで、生徒は自分も学んでみようとなります。
大変なこともあると思いますが応援しています!

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