地球くん

イギリス大学院留学体験記【CLTの問題点をこえて】

前回の記事ではコミュニケーション中心の言語教育(CLT)の問題点について3点述べました。

しかし問題があるからと言ってCLTを全否定するのは間違っています。なぜなら物事には良い面と悪い面の二面性があるからです。

今回の記事ではCLTを日本の文脈で活かすためにはどうすればよいかについて書いていきます。

世界は100年前と比べてすごく小さくなりました。小さくなったというのは物理的な大きさではなく、お互いの影響の与えやすさです。

昨今のウイルス騒動や株価暴落のニュースを見て分かる通り、世界のどこかで起きていることが、日本という遠く離れた場所であったとしても実際に影響をおよぼすのです。

このスピードの速さは驚異的で、リアルタイムで色々なことが変化してきています。

その世界の流れを理解するために、英語が分からないというのは今後致命的になる可能性があります。

といのも、海外の情報を得るのに誰かが日本語に翻訳するのを待っている人と、英語が理解できて一次情報を取りに行ける人とどちらが有利かというと、圧倒的に後者だからです。

このように、英語で新聞や論文などの専門的な知識や社会背景の理解ができることがますます重要になってくるでしょう。

一方で日常会話レベルの英語力は必要でしょうか?

そのレベルの英語力は残念ながら「ポケトーク」などのAI自動翻訳機によって置き換えられてしまうでしょう。

そのため、重要なのは言葉のニュアンスの違いや文脈を感じ取れるなど、AIができない読解力や発信力です。

日本のこれからの英語教育について考えると、機械的な「コミュニケーション」の練習は不毛な結果を生んでしまうでしょう。

学習者は文法を使うという表面的な練習しかせず、学んだことを内在化しようとしないからです。

英語教師が授業を設計する時に考えるべきことを3点あげると・・・

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