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授業のヒント

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今日から授業で使えるアイデアやSmall Talkの実践例を紹介しています。
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#英語授業

小・中#8-1: Guess what? 「当ててみて」(前)

It never rains but it pours. / When it rains, it pours. 全国的に梅雨入りし、ことわざとしての意味合い(良いことでも、悪いことでも、何かが起これば続けて起こる)ではなく、文字通りの「降れば土砂降り」のような天気が続いていますね。 6月も半ばとなり、臨時休校明けの多くの小・中学校で英語の授業が始まったと伺っています。ただ、「児童生徒が向き合わないようにしている」、「英語の歌はやめている」、「教室を動き回って対話することはし

小・中#7-2: The rainy season has started.「梅雨入りしましたね」(後)

いよいよ天気予報に傘マークが目立つようになってきました。 前回から「梅雨」をトピックに Small Talk の展開を考えています。その後編です。 トピックの導入のしかたについて、前回は以下の流れを提案しました。 T: Look. (窓の外を指さす) It’s raining. It’s been raining on and off today. Very hot. Especially, it’s very humid today. (べた

小・中#7-1: The rainy season has started.「梅雨入りしましたね」(前)

6月になり、天気予報でも梅雨入りの話題が出ています。一方、全国多くの地域で真夏日が続いているとか。体調管理に気をつけて、再開後の学校生活を楽しく過ごしたいですね。 さて今回からまたトピックに沿って、できるだけ小学校高学年から中学校はじめの段階で行える Small Talk の展開例を考えてみたいと思います。 第7回は上でも触れた「梅雨」をトピックに進めます。英語では rainy season と表されますが、まずはそのことに児童を気づかせていきましょう。雨が断続的に降って

小・中#6-2:【今回はちょっと理論編】Small Talk における指導者のフィードバック (後)

児童生徒が、「既習の語句や表現を最大限に活用しながら、英語で対話を続けられるようになる」ために行われる言語活動としての Small Talk。前回から、この活動において指導者が果たすべき役割について考えています。 「対話の参加者としてのモデル」である指導者は、「対話を始め」たり、相手が話した語や文を繰り返して自身の「理解を確認」したり、相手に「感想を述べ」て自身が理解していることを伝えたり、聞き取れなかった場合は「確認」したり、対話の内容を詳細にするために「質問を続け」たり

小・中#6-1:【今回はちょっと理論編】Small Talk における指導者のフィードバック (前)

突然ですが、以下の先生(T1, T2)と子どもたち(Ss)のやり取りを読んで、どのような場面を思い浮かべますか? T1 & T2: Hello, everyone! Ss: Hello, XXX sensei and YYY sensei! T1: How are you today? Ss: I’m fine. Thank you. And you? T1: I’m fine. T2: I’m fine, too. T1: Good. Wha

小・中#5-2: Get to know each other! クラスのみんなと仲良くなろう     ~ 英語で自己紹介 ~ (後)

前回から、Get to know each other! 「クラスのみんなと仲良くなろう!」をテーマに、どのように英語で「自己紹介する」活動を導入するかについて考えています。 「英語でできること」を1つずつ増やしていくことが、「英語の学び」です。自己紹介という活動においても、自分について伝えたいことを、何とか既習表現を用いて表そうと努力するとともに、それでも英語にできないことや、より適切な表し方があることについては、新しく学ぶべき語句や表現として使ってみるように促したいもの

小・中#5-1: Get to know each other! クラスのみんなと仲良くなろう     ~ 英語で自己紹介 ~ (前)

Welcome back to school! 少しずつ学校再開に向けた動きが見られるようになりました。 新入生にとっては、Welcome to (our) school! かもしれません。 学校に子どもたちの元気な姿が戻ってくるのは、本当に嬉しいものですね。 今回は、本来ならば4月初めに扱う予定だったテーマ「クラスのみんなと仲良くなろう」を取り上げます。 多くの学校で「外国語」の授業が始まるタイミングまで温めていました。 新しい生活様式の学校では、大きな声で自由に動き回り

小・中#4-2: What kind of food do you like? どんな食べものが好きですか?(後)

Week 4 のトピックは「食べもの」。児童生徒にとって身近なトピックではありますが、これを Small Talk として、小学校高学年の段階でどのように展開することができるでしょうか。 前回は、Small Talk の始めかたに着目して考えてみました。単語でトピック(例えば “apples”)を提示し、習ったばかりの疑問文を用いて、児童に突然 “Do you like apples?” と尋ねて始める Small Talk では、「なぜ急に apples が好きかどうかの

小・中#4-1: What kind of food do you like? どんな食べものが好きですか?(前)

これまでの回を読んでくださった小学校の先生から、「トピックによって、どのような対話の展開ができるのかは分かるが、これを授業で使うために覚えるのは大変・・・」という感想をいただきました。確かに「トピックに応じた展開例」は、丸暗記するには長すぎますし、そもそも実際の授業で、展開例と同じ反応が児童生徒から返ってくるとは限りません。 本記事でお伝えしてきたのは、「あるトピックについて、小学校高学年くらいから中学校はじめの既習語句や表現を使えば、こういうやり取りが可能」という一例です