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TSUTAYAカフェで座り読み。TSUTAYAの戦略。

TSUTAYAカフェで立ち読みならぬ「座り読み」して読みました。

●僕が考えたTSUTAYAカフェの戦略


このTSUTAYAカフェはカフェで一杯購入してくれたら店内の本を3冊まで自由に持ってきて読んでよい、という仕組みです。
立ち読みを店側が公に認めて、むしろ座り読みを認めてしまおうということです。

僕は、1冊の本を購入もせずに読み切ってしまいました。
となると「はたして本屋として成立するのか?」
とふと思い、TSUTAYAカフェの戦略を僕なりに考えてみました。


(正確にはカフェで一杯買った後の「座り読み」を公認しているのですが、ここでは立ち読みとします)

●「本を開く」という心理的な壁を取り払う戦略

まず前述の通り立ち読み公認です。立ち読みは普通に考えれば本屋としてはマイナスでしかないです。

立ち読みされると利益は上がらないし、本は傷むはで。
しかし本屋としては立ち読みしてても「立ち読みしないでください」とはなかなか店側は言えないです。
どうせ言えないだったら立ち読みを公認してしまおう!むしろ積極的に公認する!
ということがTSUTAYAの戦略の土台になっているのかなと。

逆に考えてもらえればわかりやすいと思います。
仮に「絶対に立ち読みダメ!発見したら監視員が注意します!」という本屋があったとしたらそんな本屋行きたいですか?
心理的な圧迫感がありすぎて間違いなくお客さんは減ります。

んで、立ち読みを公認すれば心理的な圧迫感は減ります、言い換えると店に対する心理的な距離が短くなります。
この心理的な距離を短くすることが戦略の1本目だと思います。
そうすると「ああ、あの店でふらっと立ち読みしちゃおうかな」みたいな行為が増えるので、
立ち読みしているうちに、この本買いたい!という確率も高まりますので、これがTSUTAYAカフェの戦略。

肉を切らせて骨を断つ。
ここでは
肉→立ち読み
骨→本の購入
肉を切らせることは避けられないのであれば、肉を切られることを覚悟してしまおうということ。


●本を開いてしまえば本への愛着が生まれる

本を開いて読んでしまえばいろんなケースで購入へ向かうと思います。

・本を半分読んだけど、時間的にこのカフェにいられない。面白かったし買ってしまおう!
・この本、家においておいて再度読み返したい!
といったことが起こりうると思います。

本への接触回数を増やし→本への愛着を生み出す回数を高め→購買へ
という流れです。


●負の感情はどこへ行った?贈与的な感情。

立ち読みしていたら多くの人は「立ち読みは良くない」という感情をもつと思います。立ち読みしたら店側に利益がない、ということは普通に考えればわかるはずです。
ここで生まれる「うしろめたさ」という負の感情があるはずです。
ところがこのTSUTAYAカフェではその立ち読みを公認してくれた!うれしい!
となると、「うしろめたさ」はどこへいくのでしょうか?

店側が立ち読み公認しているんだから、どんだけ読んだってかまわない!
と「うしろめたさ」がなくなってしまう人もいるでしょう。
しかし一方でこの「うしろめたさ」が消えない人もいると思います。
本をただで読ませてもらって悪いなぁ、という「別のうしろめたさ」に変わることでしょう。
贈与論的に言うと、一種の贈与を受けたハウを感じる人が出てくるってことです。

この「うしろめたさ」が購入へつながるという戦略でもあるのかな。


まぁ、僕は堂々と1冊の本を読み切ったけどね。


●生贄探し 暴走する脳

生贄探し 暴走する脳を読みました。
なんとなく手に取った本です。ヤマザキマリさんのテルマエ・ロマエが好きだったこともあって。

読んだ本内容:
正義をふるうときは人はどこまでも残虐になれる。
しかしこの「正義」というのは人によって違うということを認識していきたい。
虹の色は7色とは限らない。民族によっては3色という民族もあるし、5色という民族もいる。
そういうことを認めていく世界を作りたいですね。

日本人は自分が損しても他人を貶めたい(スパイト行動)を取る人が、他国と比べて圧倒的に多かった。
スパイト行動をとる人が多い環境からは逃げるしかない。
いわゆる毒親みたいな環境。

エコーチェンバーによる影響が大きい。
エコーチェンバーとは閉鎖的空間内でのコミュニケーションを繰り返すことによって、特定の信念が増幅または強化されてしまうこと。


といった内容。
対談形式だったため読みやすかったです。

引用されていた文献が気になりました。読んでみようかな。

群衆と権力 カネッティ
https://www.amazon.co.jp/dp/4588099248

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