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元教員が語る教育現場の課題(その3)

その1

その2

元教員が教育現場の課題について語っています。

熱血教師

 教員には「先生になりたい」という夢を持ち続け、それを叶えた人が多い。
また、「理想の教師像」というものがあり、小さい頃の担任の先生であったりドラマ(金八先生やGTOなど)の教師などをイメージしている。

 その影響か、教員は情熱的で思いをもっている人が多い。
「子どものため」を合言葉に朝早くから働き、夜遅くまで残って仕事をする。

 残業というのは、「本来しなければならない業務ができていないので就業時間を過ぎて業務を行う」というものだ。教員が今日しなければならない仕事ができていない場合は仕方ないだろう。

 ただ、プラスαの業務(学級通信や丁寧な教材研究)などはマストな業務ではない。遅くまで残って税金で電気代を使ってする必要はない。

 そしてそのような熱血の教師がいることで、「子どもたちのためにあんなに頑張っている先生を見習うべき」という風土が生まれる。それは明らかに悪影響だ。

 するべき仕事を終えたら家に帰り、家族と過ごしたり本を読んで勉強する。その方がより魅力的な教師になれるだろう。

家庭の教育力の低下

 子どもに手をかける経済的・時間的余裕がある家庭とそうでない家庭が明らかに広がっている。

 学級で子どもたちを見てみると明らかに分かる。
 連絡帳に親が毎日サインしているか、忘れ物はないか、子どもたちの会話、表情、授業中の様子…

 中学生ならまだしも、10歳前後の子どもたちは自立には程遠い。そして学校でできることには限りがある。まだまだ家庭で手をかけてやる必要があるが、十分でない家庭を多く見てきた。

 理由としては一人親家庭が増えていることや、夜遅くまで勤めていて子どもと生活リズムが合わないなど様々だろう。

 親が悪いと言いたいのではない。社会が複雑になり、格差が広がっていることが原因で子どもたちの学校生活にも格差が広がっているのだ。

 また、家庭で教育しなければならないことも学校の役目になっている。
塾でのトラブル・子ども同士の放課後のケンカ・オンラインでのトラブル…

「困っているから学校で解決してください」という連絡が親から来る。
これは本来なら親が子どもの悩みを聞き解決することだろう。

 親同士が問題解決できないから、学校に丸投げしてしまう。
「はい分かりました。」と二つ返事をしてしまう教師にも問題があるが、
学校が全てを抱えてしまっては全ての子どもたちにより良い教育はできない。

おわりに

 どのように課題を解決する必要があるのかは、また別の記事でまとめていく。
この記事は少しでも多くの人に教育現場の課題を知ってもらいたい思いで書いた。

あなたはどんな課題があると考えますか。
よかったらコメントしてください。
みんなで話し合い、未来を生きる子どもたちのためにこれからの教育のあり方について考えていきましょう。

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