ITSUKI WADA(和田 樹)

会社員・経営者。元公立学校教諭。 「社会を生きる力」を育てる学習塾(オンライン)を運営…

ITSUKI WADA(和田 樹)

会社員・経営者。元公立学校教諭。 「社会を生きる力」を育てる学習塾(オンライン)を運営しています。 教育と未来の社会に関するアウトプットを。

最近の記事

学歴主義が崩壊する中で「学習塾」に通う意味はあるのか

学歴主義と終身雇用の崩壊「良い学校に行ったら良い企業に入って定年まで良い暮らしができる」  このような価値観が崩壊しつつある。  企業の採用活動では次第に、有名大学出身者を優先的に採用する方法(いわゆる学歴フィルター)を行わないようになっている。  企業にとって有名大学出身者が必ずしも有能な人材とは限らないためだ。  企業の採用方法は次第にコミュニケーションや人間性などを総合的に判断する方法に変化している。  また、企業に入ったからといって定年まで終身雇用が維持されるか

    • 世間に出た元教師が「教師は世間知らず」なのか考える。

       前置きはやめて結論から。 ずばり「教師は世間知らず」だ。理由について、詳しくまとめていきたい。 そもそもなぜ「世間知らず」と言われるのか それは大学を出て一般企業に就職せずに教員になる人が多いからだろう。ただこの理由には疑問を感じていた。  就職する人たちはインターンや下積みを全員がしているわけではないし、営業なら営業、看護師なら看護師と職種を変えずに何十年働く人も大勢いるわけだ。  教師だけが何か別の仕事に就いてからステップアップしなければならないというのはおかし

      • 元教員が語る教育現場の課題(その3)

        その1 その2 元教員が教育現場の課題について語っています。 熱血教師 教員には「先生になりたい」という夢を持ち続け、それを叶えた人が多い。 また、「理想の教師像」というものがあり、小さい頃の担任の先生であったりドラマ(金八先生やGTOなど)の教師などをイメージしている。  その影響か、教員は情熱的で思いをもっている人が多い。 「子どものため」を合言葉に朝早くから働き、夜遅くまで残って仕事をする。  残業というのは、「本来しなければならない業務ができていないので就業

        • 元教員が語る教育現場の課題(その2)

           前回は業務量の多さと教員の風土について話した。  引き続き、教育現場の課題についてまとめていく。 人材不足 定年退職を迎える教員が増えていることで、教員の大量確保が求められている。 しかし、教員のブラックな職場環境がニュースになり、近年の民間企業が売り手市場になるなどの理由により教育学部の学生の多くが民間に流れている。  それに伴い教員採用試験の倍率は低下しており、優秀な人材の確保は難しくなっている。  産休や病休に入った教諭の代わりになる講師もいない。本当に人がいない

        学歴主義が崩壊する中で「学習塾」に通う意味はあるのか

          元小学校教諭が語る教育現場の課題(その1)

           今日は私が小学校教諭として働く中で感じた教育現場の課題についてまとめた。  簡単に経歴を述べる。 教育学部卒業→教員採用試験合格後、公立小学校教員として勤務 →現在は上場企業のSEとして勤務しつつ、学習塾を経営。 業務量の多さ・責任の重さ 朝7時過ぎには学校へ行く。日中は40人近くの児童を管理する。日中は命を預かる責任の重さから息をつく暇もない。また、子ども同士のトラブルがあれば対応に追われる。  放課後は行事の準備や、分掌等の業務をする。9時ごろに帰り、自宅でも丸つ

          元小学校教諭が語る教育現場の課題(その1)