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『ゆうとりあ』

eigamuro

熊谷達也の『ゆうとりあ』、文藝春秋社、2009/03/30初刊。
執筆時期は2006/12/28~2007/11/01。学芸通信社の配信で、各地方新聞に順次掲載された、そうだ。
。。!?けっこう前。しかし、知らなかったなア~~・・?
ともかく。昨日読了。

団塊の世代男の、定年退職後の第二の人生の物語。主人公は佐竹克弘。
佐竹を中心として、同期生二人が登場する。一人は北川恒夫、もう一人が河村浩二。
定年退職後に、北川から電話が来て久しぶりに有楽町ガード下飲み屋で待ち合わた佐竹、その二人の話しから始まる。
北川から自分で会社を興すことにしたから一緒にやらないか、と誘われる。北川は妻から離婚を言い出されてもいた。
そういう状況で、佐竹は川越に一軒家を購入していて川越から出て来ているとか、もう一人の同期生河村の話しが出たりとかして。
佐竹は、妻からの提案で富山県N市(南砺市?妻の実家の金沢から近い)への引っ越し計画が進んでいて(川越の自宅を売って)、北川からの誘いを断り、河村の名前を出す。佐竹は、蕎麦打ちにはまっていて、田舎での蕎麦打ちに乗り気になっていた。
北川は、河村はバンドを組んでいて近々のライブ出演の練習に忙しくてと、河村から既に断られていた。
そうして、佐竹夫婦の田舎暮らしの話しになっていく。その引っ越す前、川越の自宅の買い手がついてから、最後の晩餐よろしく、娘息子を呼んで、夕食を共にする。そこで、佐竹家の事情が判ってくる。
引っ越してから。引っ越し先は、今はもう無人化した集落。そこを市が買い上げ手直しして売り出していた。既に何軒かに入居者がいる。そこが「ゆうとりあ」と名付けけられていた。地元民達が暮らす集落が離れた所にある。
挨拶まわりで、ゆうとりあの住民達が判ってくる。その後、地元民達の歓迎会があって、地元民達の様子も。更に、妻が始めた畑が荒らされて、猪猿熊との付き合いについても、出てくる。

自分で会社を興すことにした北川、バンドを組んだ河村、田舎に引っ越すことにした佐竹、この三人(だけなんだが)を登場させたこと。
作者自身もバンド組んでいるそうで、河村のライブシーンもあるし。
佐竹夫婦が引っ越してからの、田舎暮らしの描写、ゆうとりあや地元民達との付き合い、猪猿熊との付き合い方、
そういうことの描写に思わず「ニヤリ」としてしまう。

同期生三人、各々課長(とまり)での退職。
それでも、首切りにもみまわれずバブルを乗り越え定年まで勤めあげ、子供達は独立していて、定年後の生活には(贅沢をしなければ)困ることは全くない、
そんな団塊の世代オヤジの物語。

なるほどなア~~~~~・・。。!だった。

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