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小説『火天の城』

山本兼一、 文春文庫。

前に映画『火天の城』に関しては書いた。
なんで、そちらと絡めて、読後感想なんぞを。(^-^)

だいぶ、違えてありますな。 映画の方。
主に、三つ。
・映画では、総棟梁・岡部又右衛門の子に、凛という娘になっているが。
小説では跡取りの長男との絡みが重要な設定。
この違いは大きいなぁ……
・映画では、又右衛門の妻、田鶴が、どんなに辛い時でも笑顔は絶やさない設定になってるが、小説の方で、いつも笑顔を絶やさない女性は田鶴ではない。 ・そして、小説では、イエズス会の宣教師たち、ことにオルガンティーノが登場しているが、映画にはいっさいない。
この他にも、いろいろある。

映画の脚本は横田与志という人。? パンフに掲載されてたスタッフ紹介欄には出てない。
同じく、パンフにある原作者談で、やはりこの娘(父息子でなく)との設定にふれていて、 しかりと思えた。 上映時間二時間。 これに収めようとせば、無理からぬことといわねばなるまいが。 息子を娘に変えちゃってて、、ん~~~~…… どうなんかなぁ・・?
こりゃあ、まったく別物だな。

お笑い芸人から、ココリコの遠藤章造、次長課長の河本準一、が出演してた。

木の心、石の心、に関してやはり小説の方のが詳しく書かれていて、 感動的。
だけれども、木の心にかんして、殊に岡部又右衛門が、大通し柱の檜を求めて木曾へ向かい、山中を探し求めるくだり、そこらは視覚的な映画に軍配が上がるだろう。

映画を観た後での時にも書いといたけれど。
【火天】
仏教における天部十二天のうち、南東を司る火の神。 火にくべられた供物や、火葬された死者の魂を天上へと運ぶ、神と人とを繋ぐ神。 その智恵は無知を焼き、闇を照らして、迷える者に正しき道を示すという。


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