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アメリカって・・

アメリカという所には、私なりの思い入れがある。

私が初渡米したのは、1991年、35歳の時だった。
デイスカウントチケットの通例で、先ずLAに入って、それからグレハンバスを乗りついでカナダのウイニペグへ行った。
LA →ラスベガス→ソルトレイクcity →アイダホ経由→モンタナ州ビュート→NDファーゴ→ウイニペグ。
1992年も渡米。この時はチョット長かった。
LAからコロラド州デンバーへ。
それから(セイクレッドラン参加して)→4コーナー経由アリゾナ州→NM サンタフェ。→ネバダ州核実験テスト場→Grand Canyon →ナバホ族居留地→NY 州都アルバニー→グラフトン日本山妙法寺→カナダケベック州への平和行進参加→モントリオールからLAへ。
そして2001年。
この時もアリゾナ州を回った。レンタカーで。それからミネソタ州へ→ベミジでレンタカー借りてSouth Dacota、それからNY 州グラフトンへ。帰路はアルバニーからLAへ飛んだ。
その後も、2006、2013  、2016と渡米。
2013年の時だけは諸事情によりNY city へ直行→グラフトン往復だけ、約十日間だけだった、けれど、その時以外はみんな1ヶ月以上。それも田舎の方(&インディアン居留地とか)がほとんど。
そういったものだった。

『アメリカってどんな国?』  ――Liberty,Justice,…and War.
新日本出版社
 円道まさみ、著。\1600
2002.10.20 初版。
  円道まさみ・1965年東京生まれ米軍基地の多い神奈川県育ち、1984年よりCA州、サンフランシスコ・ベイエリア在住。

・目次、抜粋
はじめに、アメリカの定義、
世界のナンバーワン、アメリカで働く、マネースピークス、子供達のアメリカ、差別と人種、癒されぬ大国、英語は世界語、アメリカ人が描く世界地図、世界観とはアメリカ観、9.11テロ事件とアメリカ、戦争とアメリカ、戦争プロパガンダとアメリカ、アメリカ人の平和観、もうひとつのアメリカ 。

2001年9月11日、当時NY州北部の田舎にある、日本山妙法寺に滞在していた私は、私なりに感じたところを書いたことがあって、 
ことに、この本後半の方、『アメリカ人の世界観』と『アメリカと戦争』は、とても示唆にとんでいると思った。
アメリカが、どうして世界中で戦争をひきおこしているのか、にもかかわらずなぜに糾弾されないのか、糾弾されたとしてもどうし認めたがらないのか、??。少なくとも、アメリカという国家は、世界各国にどうして介入したがるのか?
そういった私の思いに、大いに参考となった本だった。

「はじめに」の中から抜粋。
 【 2001年9月11日。大都会に位置する富を象徴したビルは多大なる人命と共に廃墟と化した。
テレビカメラに向かってあるニューヨークの男性がこう言った。『建物の一つや二つ壊されてもこの国は滅びないよ。アメリカとは建物や国土を指すんじゃなく、理念なんだ。我々アメリカ人が抱いている、自由を敬愛する理念、それこそがアメリカなんだ』
そう言い切った男性の言葉の裏に、アメリカとは“善”の代名詞であるという社会通念がいかに浸透しているかが伺えた。
一方で“これがアメリカのやり方だ”と世界中に自分達の理論を押しつけ、独りよがりの権威を振るう横暴な大国にうんざりしている人々もアメリカにはいる。
アメリカは1776年に独立宣言、その後10年以上たってから合衆国憲法を制定した。アメリカには実に多様な価値観が存在する。
しかし、この国の価値観の多様性が世界に伝えられているかというと、どうも一面的のような印象を受ける。またアメリカ人自身が多様な価値観を寛容に受け入れているかといえば、これまたそうでもない。
多様な価値観がありながら、こと愛国という言葉をだされると、大多数のアメリカ国民の思考は停止してしまう。
ブッシュ大統領がテロ事件後に行なった一般教書演説の中で「アメリカをとるか、テロをとるか」の二者択一を訴えたが、世界の人々には単純すぎるこの議論もアメリカの一般国民を相手には実に適当なものだと思った。
   この本の中で、アメリカが世界で唯一のスーパーパワーとして君臨するだけの自由と民主主義を備えた国なのか、を考えながら、平和な社会を求める普通の人たちがどんな現実を抱えて生きているのか、彼らの世界観とはどんなものなのかを、日本で暮らす皆さんに紹介できればと思っている。
人はそれぞれ生きてきた経験、教育レベル、生活環境、幼少期の環境など、人生で背負っているものが違う。私がこの本に書き上げたアメリカとは、私という限られた人間が見て感じて学んできた国の話だ。
アメリカを無視して世界は語れないのが現状である。
  アメリカの「心の言語」を知ることで、世界に影響を及ぼす超大国の世界観をいくらかでものぞいて頂けたらと思う。】

私が当時感じたのと同じような内容が記されている。  
つまり、横暴なアメリカのやり方にうんざりしている人々もいるということ。
 そういうことが、より具体的に書かれてある。 
  たとえば。
【西海岸のスタンフォード大学キャンパス周辺で、テロ事件後半年以上に渡って毎日交差点に立って平和を訴えているグループがいる。 彼らの反戦行動とは、通りすぎる車や人々に手をふりプラカードを見せつける、それだけ。
無視して通り過ぎていく人が多いが、野次やひぼうや非難の声を浴びせていく人もいる。そんな時、平和グループの人たちは、「車から怒鳴ってないでここに来て話し合いませんか」と声かける。実際、車からおりて来て、意見を聞きたいといってくる人もいた。そして、路上で何十分もお互いの主張を言い合う。どこの誰かも知らない者どうしが、どうしたら世界が平和になるのかを真剣に話し合うのだ。】
こういったことを躊躇せずにやってしまうアメリカ人気質はいいなと思う、と著者は書いている。私もそう思う。

【「その場でお互いを説得しあわなくても、そうしたコミュニケーションをもつことで、自分とは別の価値観をもつ人への理解がいくらかでも育つ】

テロ事件から一ヵ月もたたない九月下旬、最初の大規模な反戦・平和集会がワシントンDCとサンフランシスコで行なわれたそうで。 
【「参加した人たちすべてが筋金入りの活動家ではもちろんないが 、なぜ報復戦争に反対なのかを理論的に話してくれる。とくに学生グループのリーダーともなるとそんじょそこらの政治家よりも知識がある。20歳前後の若者が大統領演説レベルの話を人前でする。たいしたものである。」   環境保護、人権擁護、公民権擁護、労働組合関係、弁護士、等など、各団体グループ。テロを口実にした報復戦争に反対するという共通の訴えのもとに、連帯した。
中でもひときわ活発なのが、 Veterans for Peace (平和を求める帰還兵の会)。 
テロ事件で家族を失った一部の遺族らのグループもある。 9・11  Families for Peaceful Tomorrow】

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