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JALLIKATTU / ジャッリカットゥ 牛の怒り(2021年7月17日劇場公開)
予告編の熱量が半端なかったので見ました。
展開される物語は混沌そのものなのに、演出意図が明確。アート映画を目指していて、それが成功しています。
ストーリーは至ってシンプル。飼っている牛が逃げて、村中総出で捕まえようとするわけです。
リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ監督曰く、「第一に野獣。そして第二に群衆。その群衆はやがて映画の終わりには巨大な獣へと成長します。私は群衆を作品で美しく撮った監督たちをリスペクトし、そこから学びました。その点で言うなら、黒澤明の『乱』(1985)とコスタ=ガヴラスの『Z』(1969)は私のお気に入りの2本です。」
実は、政治的な映画で黙示録的な状況の絶望的な打開の試みがさらに悲劇的な怪物を生むという事でしょう。
世界的な政治が実際黙示録的な状況を呈している時には、この映画を見る側にも容易に伝染する怒りが描かれています。
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