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HELMUT NEWTON THE BAD AND THE BEAUTIFUL / ヘルムート・ニュートンと12人の女たち(2020年12月11日劇場公開)

被写体に対するアプローチの過激さ故に多くの批判に晒されてきたヘルムート・ニュートンについてのドキュメンタリー。

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ある種の人たちにとっては the bad =悪魔的と評される作品かもしれませんが、the beautiful = 美しさの前にそれは許されるのかという問い掛けがゲロ・フォン・ベーム監督の狙いなのでしょう。

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日本では不当に評価が低い写真家に対する12人の女性たちによる再評価についてのドキュメンタリー映画という宣伝方針ですね。

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映画には登場しませんが、石田えりのこの言葉は重いですね。ドキュメンタリーでもここまで踏み込んでナチスとの関係を描いてはいません。むしろナチスの影響下にある写真家と言いたげでした。『罪』が世に出た時は衝撃でした。

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一方、こんな逸話があったなんてという証言もチラシにはあります。

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映画で紹介される数々の写真は大変魅力的なのですが、12人の女性の証言シーンが単なる羅列で退屈なんです。ヘルムート・ニュートンの実像が証言によってだんだん明らかになってくるというスリルもありません。冒頭で奇しくも本人が写真家のドキュメンタリー映画なんて退屈と釘を刺してくれていたのに。

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人々の既存の価値観を揺さぶるのが芸術であるならば、間違いなく芸術家でした。それは彼の写真を見ればわかります。このドキュメンタリーからは伝わりません。


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