ANTLERS / アントラーズ

角獣ですね、原題の意味は。アメリカの都市伝説をネタにしたギレルモ・デル・トロ印のホラー映画。

サーチライト・ピクチャーズが製作なので舐めてみてたら、かなりの残虐度でやられました。

ルーカス（ジェレミー・T・トーマス）がその名前の通り光を照らすものとして角獣を飼っているという設定。その角獣の造形には度肝を抜かれました。

そのルーカスが書いた角獣のスケッチはギレルモ・デル・トロのアイデア集から持ってきたような悍ましさ。

ルーカスの学校の担任教師、ジュリア（ケリー・ラッセル）がまたギレルモ・デル・トロの映画によく出てくる強い女性キャラクター。その分怖さがマイルドになっています。

ジュリアの兄ポールを演じたジェシー・プレモンズは彼が登場するだけでこの映画は面白いと保証された印象になる役者。将来的にはフィリップ・シーモア・ホフマンのポジションを占めていく逸材。

この映画では2つの特筆すべき描写があります。ホラー映画の闇を更に深くするその試みを選択した製作陣の勇気を讃えたいと思います。