REWIND

このサーシャという男の子が自分自身が過去に親族から受けた性的虐待についてREWIND（思い返す）ドキュメンタリー。家にはホームビデオで撮られたVHSのテープが数多く残っていてその中に性的虐待をしていた親族も当然映っていました。サーシャ自身が監督をして全米に注目された裁判のことを思い出すように関係者にインタビューして回る画像が主です。頻繁に挟み込まれるホームビデオの中のサーシャの様子が虐待前と後では大きく違うのが衝撃的でした。全米では６人に一人の割合で子供たちは性的虐待を受けているという統計があるのもショックでした。ドキュメンタリーとして見るべきはサーシャの自分自身の過去に向き合う勇気ですね。しかも虐待を繰り返していた親族はユダヤ社会の大物だったことで裁判の和解には長い時間がかかりました。子供に対する尋問も多くの関係者が同じ質問を何度も繰り返すという手続きのためトラウマが増幅されるという弊害も指摘されています。この勇気あるドキュメンタリーはMISSION CHILDRENという子供を虐待から保護する団体の啓蒙活動に大きなインスピレーションを与えています。