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空に住む / LIVING IN YOUR SKY(2020年10月23日劇場公開)

多部未華子 難役に苦戦も「人間100あったら、100全部がわかるものではない」と開き直っています。その役柄を突き放したディスタンスが魅力的な映画。

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青山真治監督は、蓮實重彦に看破されている様に、映画にまた本格的に戻って来たなと感じました。

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キー・ヴィジュアルは上空を見つめる小早川直美(多部未華子)。照明の当て方、ソファーの背もたれの角度、手の位置。完璧に演出された現代女性の心持ち。

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宣伝方針も空を背景に手書きの文字で書かれた印象的なセリフを重ねて、オーディエンスに寄り添っています。

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女性の仕事に対するスタンスもこの映画のテーマ。

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と同時に女性の生きづらさを描いて、心の奥で共感を得られる映画です。

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映画の中でもっともファンタジックな時戸森則(岩田剛典)。花を食べてました。

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職場の後輩、木下愛子(岸井ゆきの)によって直美の本音が引き出される瞬間が見ものです。

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こういう表情を引き出せる演出に釘付けです。それから2020年にもっとも流行ったマラカイト色の衣装の使い方も実に巧い。キャッチフレーズはちょっとインパクトに欠けますが。

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実はここでは取り上げていない、主人公にとってもっとも大切なある存在によって成り立っている映画です。


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