無精者の恋愛について
付き合って四年目の彼氏がいる。一応。
「またまた~~~『一応』なんて言っちゃって~~~この~~」とよく言われるのだが本当に一応なのだから仕方がない。
何故ならかの男、大の連絡無精者。
そしてこの私も同じく連絡無精者。
顔を合わせていないどころか電話もしない。LINEも二か月に三行くらい送れば良い方だ。
かの男、大学生でかなりスケジュールがキツイ学部に在学している(らしい)。土日も車に関係するサークルで外出している(らしい)。
らしいというのは全く以て私が彼の日常生活を聞いてないからだ。
この情報もデート中に聞いたのか、彼の友達に聞いたのか忘れたが多分耳ほじりながら聞いてたのだろう。とても曖昧。
え????ねぇそれ大丈夫???????????
この話をすると必ず言われるが帰す答えは大体「知らん」か「多分」だ。
いや、これでも最初の方はかなり普通のカップルだったのだ。
高校一年生の秋、私の高校の文化祭の前日に小さい頃からの幼馴染だった彼に「付き合いませんか?」とLINEを送り、翌日頷いてくれた。
2つの校舎の二階を繋ぐ渡り廊下の上、吹奏楽部の音楽が下の昇降口の前で響く中という非常にアオハル的な状況で。
これ知ってる!!!!!!!!恋愛邦画何かで見たわ!!!!!!!!
少々舞い上がりながらお互いの忙しい学生生活の合間をぬってやり取りし、ひと月に一度はデートした。
高三でデートなくなったけど。
これはとにかく、お互いの性格がネックになってるのだった。
幼馴染ゆえに、恋人らしい関係に染まりきる事が出来ない。
むしろ障壁が出来た感じだった。
そのうち私が社会人になるともう会わない合わない。
そも大学生と社会人の恋愛の時間の合わなさがとてつもないのだ。
大抵私は平日休みじゃない。祝日と共に生きる女である。
一方あちらは平日の方が空いている。土日祝日はバイトに勤しまなくてはならない。
それでも何とか時間を作って「やっと会えたね……」なんて言える二人だったらよかったのだが
二人共引きこもりだった。
出不精、連絡無精な二人はとにもかくにも休日は家にいたい。
不幸な事にお互い一人暮らし出来る程の財力は無いので実家暮らしである。
社会人の私は色々あっていつ離職するかわからない状況にある。
お家デートなんてやってられねぇんだ、とばかりに外出の予定を立ててはみるが大体お流れである。
そんなこんなでこんな感じである。
「浮気してるのか心配にならないの?」と問われればしてんじゃねぇかなと思う事もあるし、してたら別れるなぁとぼんやり考える。
自分でも恋愛に向いてない事がよくわかっている。
あと、別の方面で満たされてしまっているという理由もある。
これも或いは浮気なのだろうか……私は
私は俳優の戸次重幸氏が大好きである。
正直戸次氏がいれば嫌な事も全部忘れるし、戸次氏の顔を思い浮かべるだけでもう滅茶苦茶幸せだし奥様とお子様の事も考えると幸福感で満たされて寂しさとか孤独感とか全部もう一抹もなくなるのである。戸次重幸がいるだけで花が咲き緑が溢れ水が沸き空気が綺麗になり世界は平和になるのだ。
そこで満たされちゃってる。
長々変な事を書いたが、何でこんな日記を書いたのかというと、私が彼氏とこの状況のせいで一切友達と恋バナが出来ないからだ。恋バナしたかったんだもん、という事。
最終的に戸次重幸との恋バナになってしまったが、付き合っている彼氏は(多分)元気だ。
私は戸次重幸が大好きである。彼氏はその次。