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誰にでも一度は町中華を好きになる瞬間がある

このnoteは、北海道の田舎に住むアラフィフが毎日つづる日常の動画の補足やサイドストーリーのためのものです。よろしければ動画と合わせてご覧下さい。今回はこの動画についてのサイドストーリーです。
https://youtu.be/qmBPSSzPD_8

親友とは違う

考えてみたら、今も連絡を取り続けていながら最も付き合いの長いのがYさんだった。

お互いの興味関心は、ほとんど被ることがない。
向こうもこちらも、それぞれ相手の言っていることを聞いていない。
なので会話が盛り上がることは少ない。

この50年、付かず離れず付き合ってきたから相手のことはそれなりに知っているつもりだ。お互いに。

しかし、今回Yさんが町中華を好きになったエピソードは初めて聞く話だった。

20歳くらいの頃、定職にも就かずにフラフラしているころに通っていた一軒の町中華があったそうだ。

田舎から札幌に出て行き、初めて自分が常連となった店
毎日通うのだから、いつの間にか全メニュー制覇が目標になるのは自然なこだ。

ただ、それだけのことではある。
安心して通える店がある、というのはそれだけで救いだ。
システムも味も値段も雰囲気もよく知っている。

それを世界規模で実現したのがマクドナルドだろうが、ただひとつだけ足りないのは「よく知っている顔」だ

だからマクドナルドには「ドナルド(海外ではRonald)」がいたのだろうと思う。

そういえば最近ドナルドを見かけない。
マクドナルドに行かないからかとも思ったが、昔はTVCMにも頻出していた。どうしたのかと思って調べてみたら、ドナルドの存在が子供たちに不健康な食品に誘引している、と反対運動が起こったのがきっかけで表舞台から姿を消したらしい。

とにかく、まだ自分の明るい未来を信じていたY青年の生活の中に、いつも安心できる町中華があった。そこで知らない料理の食べ方を教えてくれた人がいた。胡麻団子を食べたことがないなら食べてみろ、と言ってくれた人がいた。

僕たちにとっての町中華とは、つまりそういうことだ。

今回行ったお店が「【町】中華」と呼んでいいのか躊躇はある。
おしゃれなニセコで、割と高い中華で定食ではなく単品構成のメニュー。

僕ら二人のアラフィフおじさんがその空気を強引に「町」に染めました。
次は麻婆豆腐で



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