テニスは「対話」のスポーツ
というらしい。
僕なりに、
なぜ「対話」のスポーツと言われるか
考えてみようと思う。
まずコートに入れるのが難しい。
ぶっ飛ばせばいいというものではない。
コントロールする為には、100%で打つわけにはいかない。
でもある程度は速さがないといけない。
速さがないと、相手が好きなように、気持ちよく打ててしまう。
「テニスは芯を外しあうゲーム」
と元日本一位の鈴木貴男プロは言っていた。
速さが必要な理由は、
相手の位置より、離れた場所に打つ。
準備の時間を短くする。
目を追いつきにくくする。
その結果、ラケットの芯を外す。
もしくは届かない。
でも速さが必要な理由は、
速さ以外でも実現可能かもしれない。
コートの中のどこにでも打っていい。
手前に落ちるボール
遅いけど、角度が鋭角
高く跳ねる
低く跳ねる
横に逃げる
様々なバリエーションがある。
だから、
個性が生まれてくる。
得点の取り方にその人の個性が見えてくる。
得点の取り方と言えば
テニスは独特な数え方をする。
1、2、3、4ポイントを
15、30、40、ゲーム
という。
その4ポイントで、1ゲームを6ゲーム取ると
1セット。
5-5になれば、7-5のように2ゲーム離れるまでする。
もし6-6になると、
タイブレークという7ポイント先取が始まる。
このシステムによってテニス独特の矛盾が出てくる。
テニスはサーブ側が有利とされる。
好きにどこでも打てるし、速いサーブはなかなか取れない。
だからサーブが得意なAさんが、
ポイントを40-0、ゲーム
と相手に得点を全く取らせずにゲームを取ったとする。
相手のBさんはどうだろうか
そこまでサーブが得意じゃないBさんは
40-40になり、ギリギリ4ポイント取り、ゲームを取ると、
ゲームカウントは1-1なのに
ポイント合計はAさんは7点、Bさんは4点。
負けているのに、お互い同点になれる。
総得点では負けているのに、試合に勝つことができる。
だから、
戦略が生まれてくる。
コートの真ん中にあるネットにも秘密がある。
ネットは、端が高くて、中心が低くなるようになっている。
ということは中心の上を通る方が、ネットにかかりにくい。
そして対角線の方がコートが広い。
だからクロスで打ち合うのが、基本になる。
ストレートに打つと、
まずネットが高くて、かかりやすく、
そして対角線より、直線の方がコートが狭いから、アウトしやすくなる。
とてもリスクが高い。
でも高い位置から、打てたらどうだろうか。
もし高い位置から打てれば、ネットの上を通りやすく、コートの向こうにアウトしにくくなる。
だから、
駆け引きが生まれてくる。
ストレートに打たれない為に、低い球を打ちたいけど、ネットにかかるかもしれない。
高い球を打つなら、相手の深いところ、足元に、速く、跳ねる球を打たないと攻められる。
自分のできることと、その確率と、相手の得意不得意を考えて、
どんな球を打つか決めないといけない。
「ボールとテニスをしない」
と元日本一位の鈴木貴男プロは言っていた。
相手は何が得意で、何が苦手なのか。
とりあえず打てる範囲の球を打っているのか。
こちらを探っているのか。
どんな展開にしたいと思っているのか。
その球を打っている相手の考え方を探ろうとする。
その予測が当たれば当たるほど、
どこに打ってくるのか、傾向が見えてくる。
そうすると芯を外しにくくなる。
これ以上にもっと沢山の要素があると思う。
例えばコートによって床の材質が違う。
人工芝
芝生
土
コンクリート
カーペット
などなど
それによって、優勝者が変わるくらい
大きな影響力がある。
ここに書いてある以上のことが関わるだろうけど、
テニスはとても奥深くて、
その人の個性が、かなりの幅で出るようなスポーツになっている。
だからこそ、
「対話」のスポーツ
というんじゃないかと思う。
ただただボールを打つのは気持ち良くて、楽しい
それだけじゃなく
「対話」も楽しめるようになりたい。
これが、三日坊主の僕でも続けられた理由なんだと改めて思うのでした。
まとまりのない文章を最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
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