「努力は裏切る」前提で考える(勝負の世界を分けるもの)
昨日の朝の情報番組の中で、北京五輪に出場した女子スノーボードのベテラン選手が、語っていた言葉が、タイトルの「努力は裏切るものと考えている」でした。
通常「努力は裏切らない」と言われますし、私の趣味のランニングの世界では、アテネ五輪女子マラソン金メダリスト・野口みずきさんの「走った距離は裏切らない」は有名です。
私も、基本的には「努力は裏切らない」と考えています。
ある目標に対して、かなりの努力を重ねれば、その成果が出て、自分自身で納得のいく結果が得られる確率は高いと思っています。
しかし、他人との相対的な関係から結果が出る勝負の世界では、どうでしょうか。
勝負の世界、オリンピックやプロスポーツの選手たちは、誰もが『トップオブトップ』を目指して、当たり前のように努力を重ねます。
そんな中、「努力は裏切らない」のであれば、皆が金メダリストとなり、チャンピオンになってしまいます。
よって、冒頭の言葉通り、勝負の世界では、「努力は裏切る」前提で考えた方が、自然であると言えます。
そうであれば、勝負の世界で、何が結果を左右するのか。
私は、日々努力をする上での『環境作り』がポイントになるのではと考えています。
その環境とは、金メダリストになる、チャンピオンになる、勝者となる、という目標に対して、如何に、その意識を高く持ち、独りよがりにならず、相対的な位置付けの中で、考え、行動出来るかが、重要になって来ます。
冒頭の画像の五輪男子マラソン2連覇中のエリウド・キプチョゲ選手は、ケニア・イテンのキャンプで合宿をして、世界レベルの仲間たちと、勝利に結び付くようなトレーニングを日々、行っています。
ただ、それだけでは、共にトレーニングする他の仲間たちも、キプチョゲ選手と同じようにトップオブトップになれることになりますが、実際には、そうではありません。
キプチョゲ選手が他の選手よりも上回っているのが、考え方や柔軟性、客観性といった環境によるものだと思っています。
この度、現役復帰を表明した大迫傑選手も、キプチョゲ選手同様、目標に対して最短距離で、相対的に客観性の高いトレーニング環境、方法の中に身を置くことを自分自身に課しているのだと思います。
もちろん、トップオブトップになるには、それに相応しい才能を持ち合わせていることも、間違いなく重要です。
しかし、才能に溢れた選手たちが多く存在する勝負の世界では、才能だけではトップオブトップにはなれません。
自分自身の才能を自覚し、トップオブトップになる強烈な意識を持ち、日々、勝負に勝つ為の客観性の高い練習を、如何に地道に積み重ねられるかが、勝負の分かれ目になるのではと考えます。
努力を重ねているとつい、自己満足に陥ってしまいがちですが、常に、相対的な位置付けの中で、自分自身を客観視出来るかが、勝負の世界で結果を分ける、大きな要因となって来ると感じています。
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