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最近の目から鱗『陰陽の融合』

少し前に中古本で購入した本『今こそ、東洋の知恵に学ぶ』を読み始めました。私は、本は一気に読みたいタイプですが、他の用事との兼ね合いで、現時点では、はじめにと第一章のみ読みました。

この本は、私が所属するミッションメンタリング協会・代表理事の師と仰ぐ方が、10年前に書かれたもので、『国家と企業の盛衰を読み解く法則』というサブタイトルが付けられていて、算命学を中心にした東洋史観から見た社会・経済の動向について、洞察された本であると、理解しています。

第一章『自然界の構造を知る』を読んだ際、ここ最近で一番、『目から鱗』となる内容に出会いました。

それは、『陰陽の融合』という項で説明されている『静動理論』です。東洋の基本原則に『中庸(バランス)と循環(フロー)』がありますが、算命学が構築される中で、古代人は、自然界の事象を『陰と陽』で表しました。

古代人は、バランスが取れた状態が『静』、偏った状態が『動』と考え、静=陰、動=陽としました。そして、陽対陽、陰対陰の融合は動を作り、陰対陽・陽対陰は静を作る、という理論を構築したとされています。これが『静動理論』です。

現代に置き換えてみれば、陽を正(プラス)、陰を(マイナス)と考えれば、容易に理解出来るとも、述べられています。

この『静動理論』の応用例の記載の部分で、私の『目から鱗』は、起きました。その部分を以下に引用させて頂きます。

静動理論は、さまざまな分野で活用することができる。例えば、会社の業績が低迷(陰)している状況では、社員に安心感(陽)を与える(陰✕陽=陰)よりも、ある程度の不安感(陰)を与える(陰✕陰=陽)ほうが、組織に動きが出て活力が生まれることになる。
また、業績の良い企業(陽)と悪い企業(陰)の合併(陽✕陰=陰)は「静」となってしまい、問題が多いことも分かる。合従連衡によって生き残れるのは、強いもの(陽)と強いもの(陽)の同盟(陽✕陽=陽)、あるいは弱いもの(陰)と弱いもの(陰)との結びつき(陰✕陰=陽)である。このことを東洋史観では、《豊かな国家と貧しい国家が一緒になると、共に貧する》という格言で伝えている。東西ドイツの統一やバブル後の日本の企業合併などを見ると、まさに至言である。静動理論を活用することで、複雑な問題の本質を把握することができるのである。

私の会社もここ数年、毎年、同業のグループ会社と合併を繰り返して来ました。そして、その都度、「シナジー効果を発揮せよ!」という、上層部からの司令が下るのですが、その言葉を聞く度に、何故か空虚な気持ちになっていました。。。

そのような気持ちになった理由が、前述の静動理論を知ったことで、とても腹落ちした感じになり、スッキリしたとともに、常識とされる考え方にも危うさが潜んでいる怖さを目の当たりにした思いを持ちました。

今後は、この東洋史観の一つ『静動理論』を活用して、物事を考える上での助けにしたいと、今、切に思っています。







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