見出し画像

基本は、個の力。

人は、自分に無いものを持っている人に惹かれると言われますが、私にとって、その中の一人は、故平尾誠二さんでした。

口ひげを蓄え、ラグビーでのプレーや態度、発言等、全体として、スマートで、洗練されたイメージがあり、自分に無い要素を持ち合わせていた彼のことを知った瞬間から、憧れというか、羨ましさや尊敬の念を持つようになりました。

そんな彼が、指導者となり、語っていた言葉に「組織は、基本的に『個』の力で成り立っている」という意味合いの言葉が、ありました。

個と個の力が絡み合い、交わることで反応し、組織という塊の力に昇華していく、という考え方でした。

中学生の頃から、「人と同じでは、ダメなんだ!」と思い、自分の才能やアイデンティティーに関心を強く持っていた自分にとって、前述の平尾さんの考え方は、共感の気持ちを強く抱かせるものになりました。

また、半導体や液晶、リチウムイオン電池材料業界で仕事をしていた経験から、その個の力が不足して、世界的な競争の中で負け続けて来た日本のことを考えると、その力の大切さを身に染みて感じています。

この『強い個』を創造していくには、先ず、人が成長する過程で、大きく影響する学校教育における教え方の基本的姿勢を変えていく必要があると思っています。

『出る杭は打たれる』的な教育ではなく、出る杭を打たず、育んでいく教育の基本的スタンスが、今後、ビジネスの世界的競争の中で、負け癖を克服する道であると思います。

平尾さんは、きっと、『強い個』を作っていくために、一人での時間、自分と向き合う時間を大切にしていたのでは、と推測しています。孤独を恐れず、自分の才能を信じて、個人の力を高めていく、そのプロセスの大切さを、今後の自分自身の様々な活動において、伝えいきたいと思っています。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?