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アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

久々に、アニメ紹介の記事。

といっても、最近見たわけではなく、去年の秋口に見たアニメです。


京都アニメーションが描く、「愛」のお話

ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、京都アニメーションさんが制作するアニメ。

原作は、暁佳奈さんの小説になります。(こちらは読んだことありませんが…。)


京都アニメーションといえば、圧倒的な作画で有名ですよね!

他に、聲の形、氷菓、境界の彼方を見ましたが、どれも本当に絵が綺麗。

思わず言葉を失うほどに美しく、繊細で、何もかもが本当に生きているように感じます。


あらすじ

ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍で「道具」として生きてきた少女のヴァイオレットが、手紙の代筆の仕事を通じて、「愛」を知るお話です。


「道具」と呼ばれるくらいですから、当初のヴァイオレットは「心」というものが乏しく、その上人間離れした容姿の美しさもあり、本物の人形のようでした。

彼女は最後の戦場で、「少佐」と呼び慕っていたギルベルトと離別します。

その際、少佐はヴァイオレットに「心から愛してる」と伝えるのですが、ヴァイオレットには「愛してる」の意味が分かりません。


ヴァイオレットが目を覚ますと、戦争の終わった世界。

そこへギルベルトの親友・ホッジンズが、「ギルベルトに頼まれた」と言って、迎えにきます。

紆余曲折あった末、彼の経営する郵便会社で自動手記人形として働き始めます。

ギルベルトに言われた「愛してる」の意味を知るために。


自動手記人形とは、要するに代筆屋。

基本的には手紙の代筆がお仕事なのですが、小説、王家同士の公開恋文、ミュージカルの歌詞……そして遂には貴族家の少女の教育係までこなしてしまったり。

ヴァイオレットさん、幅広すぎませんか…?


様々な代筆を通し、人の想いに触れ、自身の想いを取り戻し、「愛してる」を知り…。

ヴァイオレットという一人の少女の成長のお話。

涙無くして見られない、心揺さぶられるお話です。


小さな心の声に、耳を傾けよう

このお話には最初から最後まで、「心」が繊細に描かれています。

それも、様々な手法で。

言葉はもちろん、表情や情景、音楽に至るまで、全てが「心」を描くために生かされています。

だから、見ているうちに自然と、物語の中へと吸い込まれていき、揺れ動くヴァイオレットと一緒に、自分の感情まで揺らされ動かされます。


でもそれって、自分の感情が自分によって動かされるのとは違うんです。

ただただ、物語にのめり込んでいるだけですから、普段自分が感じないような感情に、ふと気づかされる瞬間もあります。

こういう時、人はこういう感情になることもあるのか、って。

自分の感情ではない、しかしよりリアルに感情が揺れ動かされる。

これは、そんな作品です。


きっと、自分が気づかない感情って、知らなくても困らないような感情、いわば「どうでもいい」とか「余計」な感情の一つなのだと思います。

しかし、紛れもなくそれは、自分の感じることのできる感情の一つで、知ることができたのならば大切にすべきだとも思います。


作中で、「届かなくていい手紙なんてない」というセリフがあります。

それと同様に、「届かなくていい想いなんてない」と思います。

手紙というものは、想いの詰まった紙面。

例え紙面にはならずとも、何かを想ったのなら、それを伝えたい相手がいるのなら、届けるべきだなと。


どんな小さな心の声にも

自分の心であっても、誰かの心であっても

ちゃんと耳を傾けて、ちゃんと受け取ってあげたい


この作品を見てから、「想い」を「言葉」にして「伝える」ということ、一つ一つに対する意識が大きく変わりました。

こうして書いているnoteも、もしも誰かに届いて、誰かの力になれたらという思いを込めて書いていたり。

単に、やり場のない私の気持ちを、どうにか吐き出して、伝えて、ちょっとラクになるために書いていたり。

それぞれに想いがあります。


私の想いも、誰かに届きますように。

また、とても素敵な作品ですので、興味があったら是非見てみてくださいね。


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画像は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイトから


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