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色々な『米』を食べ比べた

 年明け早々、なんだかお腹の調子が悪い時期が続いていました。
 私は普段、『玄米』を主食としているのですが、ちゃんと消化されずに便として出てくるのが続いてしまい、久々に『白米』生活をしようと思いました。玄米って、健康にはとても良いのですが、白米に比べると消化しにくいみたいなんですよね。(もちろん、ちゃんと病院にも行きました。今は良くなり、また玄米生活をしています。)

 一人暮らしを始めてから、ずっと『ミルキークイーン』という銘柄の玄米を食べ続けていたのですが、どうせ白米を買うんだし、せっかくなら色々な銘柄を食べ比べてみよう!と思い立ち、いくつかのお米を食べ比べてみました。

 そのレポートになります。

食べたお米

 IRIS FOODSさんが、安く色々な銘柄のお米を使い切りサイズで売っていたので、主にそのシリーズのものを食べました。

  • アイリスの生鮮米『新潟県産 こしひかり』

  • アイリスの生鮮米『山形県産 つや姫』

  • アイリスの生鮮米『宮城県産 ひとめぼれ』

  • アイリスの生鮮米『北海道産 ゆめぴりか』

  • アイリスの生鮮米 とがずに炊ける無洗米『北海道産 ななつぼし』

  • アイリスの生鮮米『宮城県産 ササニシキ』

  • アイリスの生鮮米『秋田県産 あきたこまち』

  • TOPVALU『青森県産 青天の霹靂』

  • TOPVALU『千葉県多古産 コシヒカリ』

  • TOPVALU『富山県産 ミルキークイーン』

 以上の10種類になります。

炊き方

 2月ごろにはじめたのですが、当時は真冬でしたので、常温(20℃くらい?)で1時間浸水していました。今の時期は冷蔵庫で1時間または、常温30分とかで十分だと思います。
 また、とぐ時、浸水、炊飯いずれも、ウォーターサーバーの水を使用しました。

手順

  1. 米をとぐ。お水を変えて2~3回程度。

  2. メモリまで水を入れ、1時間浸水。

  3. 水を入れ替え通常炊飯。

 もしかしたら、もっと正しい炊き方やおいしく炊ける方法があるかもしれませんが、ひとまず今回はこれで統一しました。(浸水時間に、±10分程度の誤差はあったと思います。流石に許して)

ティア表

 先に断っておきますが、あくまでも私の主観によるもので、米の優劣を決めたり、農家産を侮辱したりといった意図はございません。
 今回の食べ比べでは、冷飯にしたりおむすびにしたり、色々な方法を試しています。後述する感想も併せて、皆さんの気に入りそうなお米を見つけていただけると嬉しいです。

 そして何より、『お米』に興味を持ってもらえたら嬉しいと考えています!

 以上を念頭に置いて…どどん!!

個人的 お米のティア表

 以下、それぞれのお米の感想になります。
 普通のコシヒカリを最初に食べ、それを基準(☆3)に、『柔らかさ』『甘さ』『粒の大きさ』『ねばり気』『つや』の5項目をつけてみました。

ランクS

多古コシヒカリ(通称『多古米』)

 これはもう、文句無しでぶっちぎりの一位の美味しさ。今回のSランクはこのお米のために存在していると言っても過言ではない。

 実は、一番最後に食べたお米だったのですが、あまりの美味しさに衝撃を受けました。すでに9種類を食べていたのにも関わらず、です。
 明らかに味が違うと感じました。

 食べ比べていく中でわかったことは、やはりコシヒカリという品種はクセが少なく、とても食べやすいお米なんですよね。食卓に浸透しているのも納得できる。
 どんなおかずにも合うし、どんな調理にも合う。温かくても冷飯でも美味しいし、お米がおかずなどの邪魔をしないいい塩梅をしています。

 その中でも特に『多古米』は、適度な歯応えと、噛むと優しくさっぱりとした甘みが広がるところ、硬すぎず適度なねばり気がありパサつかないところ、太くてどっしりとした粒、テカテカとした美しいツヤ。
 さらに、冷えるとねっとりした甘さに変わり、こちらもまた美味しい。
 全てにおいて『完璧』という言葉が相応しいお米でした。

多古米で作った炊き込みご飯

 こんなに素晴らしいお米なのに、写真がどこかへ行ってしまいました…。ごめんなさい。

 あと、酢飯にもしましたね。ひな祭りにちらし寿司を作りました。
 ねばり気が若干強めですので、酢飯にするとパラパラ感がちょうど良いのでは?と思い、やってみました。予想通りでした〜!
 元々クセの少ないお米ですので、酢飯にしても、ちらし寿司にしても、炊き込みご飯にしても、もちろん白米で食べても美味しい。

 余談ですが、天皇陛下への献上品にも使われるほどのブランド米らしいですよ。
 千葉県の多古町と呼ばれる地域でしか取れない貴重なお米のため、一般流通はあまりしていないそうです。お値段もちょっと高め。

 一生に一度は、是非口にして欲しいです。

ランクA

 ランクAも、Bのように+や-をつけようと思ったのですが、個性的なお米が多く、一括でAとひとくくりにさせていただきました。

 迷ったら『こしひかり』
 ねばり気が低いのが良ければ『あきたこまち』
 甘くもっちりなお米が好きなら『ミルキークイーン』
 冷飯なら『ゆめぴりか』
 って感じです。

ゆめぴりか

 コシヒカリと比べると、ねばり気が弱く少し硬めな印象を受けました。
 甘味はコシヒカリと同じか、若干控えめくらい。

 ゆめぴりかが一番おいしく感じたのは『冷飯』!!!
 歯応えがしっかりしているぶん、自然とよく噛んで食べてしまうのですが、噛むと甘みが広がってとても美味しかったです。今回はやらなかったのですが、おむすびにすると美味しいお米かもしれませんね。
 冷たくても食べやすいので、小学生の米飯弁当におすすめです。

 一方で、レンチンをすると、ねばり気の低さからかパラパラになってしまいました。浸水時間を伸ばしたり、炊飯時の水の量を少し多めにしたりすると良くなるかもしれません。

生米ゆめぴりか
炊いたゆめぴりか

ミルキークイーン

 ミルキークイーンという品種は、私が好きで食べ続けているお米です。
 すごく簡単に説明すると、もち米に近い白米。アミロースという成分があるのですが、多いほどパサパサのお米になります。もち米は0%、コシヒカリなどの一般的なお米は20%前後なのに対し、ミルキークイーンはその中間の10%前後らしいです。(ミルキークイーンの旨さと特徴より)

 ですので、ねばり気というか、もちもち感は半端ないです。加えて甘さもかなり強いため、お米の中では”クセが強い”部類に入ると思います。

 このお米の特徴は、冷えてももちもち感が変わらず、美味しくいただけるところです。
 今回の検証で、温かいご飯に比べると、冷えたご飯は甘みが弱まるような気がしたので、むしろ冷えていてちょうどいい甘さに感じる人もいるかも。

 甘くてもちもちなお米が大好きな方にイチオシな品種です。

 めっちゃおすすめなお米なのに、写真が一枚もありませんでした…。
 本当にごめんなさい。でも、意外と手に入りやすいお米ですので、興味のある方は探してみてください。

あきたこまち

 見た目と味のバランスの取れた、クセの少ないお米でした。甘すぎないし、苦味のようなものもなく、ツヤツヤとした美しい見た目。
 コシヒカリとの違いは、ねばり気の低いところですね。

 冷飯にすると、あきたこまちは風味が変わってこれまた美味しかったです。例に漏れず、冷えると甘さが控えめになりましたが、苦味などが強くなることもないので、食べやすさは相変わらず。
 また冷えたことで、もっちり感が増してお米がまとまっていました。
 おむすびにちょうどいい品種かも。

 温かくても冷えていても美味しい、オールラウンダーですね。
 ねばり気の低いお米が好きな方は、コシヒカリよりあきたこまちの方がおすすめです!

生米あきたこまち
炊き立て!あきたこまち
艶が美しい

こしひかり

 このお米の特徴は、とにかくクセが少ないことです。
 長年、ミルキークイーンを愛食し続けていたので余計に感じたのですが、お弁当や定食屋さん、給食等で出るお米は、こしひかりだと思います。食べた瞬間、「これ絶対どこかで食べたことある、知ってる味だな」と感じました。
 すごく安心する味。みんなが知ってる味。

 こしひかりを基準に5項目を評価したのですが、甘さや艶は☆2くらいだったかも。
 クセがなくて食べやすいのもそうですが、食べ慣れているというのも、おいしく感じる理由の一つかもしれません。

 温かくても冷えていても美味しいですよ。冷飯にすると若干パラつきますが、お米自体は程よい感じで、噛むと甘さが出てきます。
 うめしそふりかけをかけておにぎりにしたら若干崩れてしまったのですが…多分、ちゃんと握れば大丈夫だと思います!熱い時におにぎりを作ろうとしちゃダメね!!←

 困ったらとりあえずこしひかりを選んでおけば間違いなし!

炊き立てこしひかり

ランクB+

 B帯のお米は、本当に好みって感じですね。
 Aほど尖った個性があるわけではないし、正直「こしひかりで良くね?」と言われたら「そうですね…」としか返せないかも。
 食べ比べて初めて「ああ、違うかも」って感じるものとか、言葉だと伝えにくい美味しさとか。

 クセが少ないけれど、尖ったものも少ないのが、B帯のお米の共通点かなと思います。

ひとめぼれ

 食べてびっくり、甘みが全く無いではありませんか!でも決して、まずいとか味気ないとかそういうわけではなく、甘みがすごく低い。
 上手く伝える方法がわからないのですが…本当に、まずいわけでは無いんですよ。苦味が強いわけでも、甘く無いからって味がしないわけでもありません。お米の味はちゃんとします。ただ、甘みはかなり弱いなって感じです。

 甘味の主張が弱いので、塩むすびにしたら美味しいんじゃ無いかな?と感じました。(検証しそびれました…。)

 生米の状態だと、粒が小さく感じました。炊いてからも小さかったような気のせいのような…。
 ちゃんと観察するとそんな気がする程度ですので、粒が小さくてお腹いっぱいになれない!なんてことはありません。

生米ひとめぼれ
炊き立てひとめぼれ
お夜食でしたので、数口分の少量><

 冷飯にすると大体甘みが落ちるのですが、ひとめぼれはあまり変わりませんでした。
 米飯で食べたことがあるような懐かしの味がしましたね。普通に美味しい。

 レンチンをすると、最初にほんのりあった苦味が消えて、炊き立てより美味しいとさえ感じました。パサつきも目立たないので、レンチンしても美味しいというか、レンチンの方が美味しい。(?)
 まとめて炊いて保存する人向きのお米かも!

ランクB

青天の霹靂

 こしひかりやあきたこまち同様、クセの少ないシリーズです。
 噛んでも甘みが出にくい代わりに、最初から甘みが強めなお米でした。

 また、粒がすこーし細長いことも特徴?気のせいかも?
 写真を見返すと、かなりつやが良いですね。☆3.5くらいにしても良かったかも。

生米青天の霹靂
炊き立て青天の霹靂
粒が細長く、つやが良い

 冷飯にすると、甘さがかなり抑えられました。コシヒカリより抑えられて、星2くらい。
 また、ねばり気が強くなりましたね。
 クセが少ないのは炊き立てと変わらず、普通に食べやすいです。甘みが少し抑えられるぶん、冷飯はふりかけがあると美味しいかもしれません。

ななつぼし

 歯応えはしっかりしているけれど、ねばり気は少ないのが一番の特徴かなと思います。食べ応えがある。
 甘さ控えめだけど、苦いわけでもない。噛むと甘みが増して美味しい。

 食べやすいお米です。何に合わせても美味しいかなって感じ。

生米ななつぼし
炊き立てななつぼし

 冷飯にすると一転、粘り気が最強で、ガッチリ固まってしまいました…。お水少なめ、浸水短め等、調整が必要かもしれません。
 味も変わり、甘味より苦味が少し強くなりましたね。噛めば甘いのは相変わらず。
 歯応えも相変わらずで、食べやすさ自体に大きな変化は感じませんでした。ガッチリ固まるという意味では、おむすびに最適なお米かも。

 冷飯でガッチガチになった後、レンチンをしたら魔法のように元通り!
 普通に美味しく食べやすいななつぼしに大変身してくれました。しっかりめの歯応えも健在です。

ランクB-

つや姫

 炊飯器を開けた瞬間にわかりました。
 こいつはツヤが違う。

 まるで宝石のように一粒一粒が輝いていて、さすが『つや姫』だなと感じさせられました。
 ゆめぴりかよりは硬く、こしひかりよりは柔らかいけれど、ねばり気はぶっちぎりのNo.1です!

 あまり甘みが強くなく、ねばり気のせいか歯応えはしっかりしていました。

生米つや姫
炊き立てつや姫
炊飯器を開けた瞬間が一番テカテカしてました

 つや姫に関してですが、たまたま私が体調を崩してしまい、詳細な記録を残すことができませんでした…。いつかまた再チャレンジしたいなと考えてます。

ランクC

 私は、ねっとり甘い系のお米が好きなので、さっぱり甘み控えめなササニシキがお口に合わなかっただけかも…。

ササニシキ

 さっぱり系で、炊く前から粒が小さいなと感じました。
 炊き上がりも小さめ。

生米ササニシキ


炊き立てササニシキ

 甘さが控えめで、なんていうか…草っぽい謎の風味がしました。(?)

 冷飯にしたら、草っぽい味が消えて、炊き立てより食べやすかったです。草っぽい味は多分、苦味だったんだろうなぁ。
 さっぱり系ですが、冷やすとちょっとベタッとしてしまったので、食べるタイミング(炊き立てか冷飯か)によってお水の量を調整すると、いい感じに炊けるのかも?

 レンチンは、炊き立てとあまり変わりませんでした。
 強いて言えば、若干苦味が増した気がします。ササニシキの苦味は、他の銘柄で感じる苦味とは別物なので、どちらかというと青臭さかも。

 なんか独特な風味のお米でしたね。

総評

 今回は10種類、手に入りやすいお米を食べてみた感じでしたが、調べる中で他にももっとたくさんの銘柄に出会いました。お米なんてほとんど毎日食べているのに、知らない銘柄や、知っていても食べたことのない銘柄が多く、驚くと共にとても楽しかったです。
 私は、夜ご飯にお米を食べるのが習慣になっているのですが、毎日夜ご飯が楽しみになりました。ご飯を炊き忘れるなんてことは、ドジな私の日常なのですが、お米の食べ比べをしている間は一度もありませんでしたね。
 人生で一番、お米を身近に感じた期間だったと思います。

 私が一番驚いたことは、同じ『こしひかり』でも、産地によって全く味が違うということです。
 今回はたまたま、『新潟県産 こしひかり』と『千葉県多古町産 こしひかり』の2種類が手に入り、食べ比べすることができましたが、多古米を食べた時の衝撃はきっと、一生忘れられません。それくらい美味しかったし、全くの別物でした。

 食べ比べの中で、冷飯にすると甘みが弱まることも、お米の特徴なのだと感じました。今まで、冷飯なんて何度も食べてきたはずなのに、食べ比べないと意外と気付けないものですね。
 冷えることで味が変わって、そっちの方が食べやすかったり、やはり炊き立てが一番だったり、冷えたものをレンチンしたらまた風味が変わったり…驚きと発見の連続。お米って奥深い。

 また、今回食べなかった(手に入りにくかった)品種もたくさんあります。
 食べようかな?と思ってたものは、『新之助』『だて政宗』『雪若丸』『いちほまれ』『魚沼産 こしひかり』ですが、小さいパックで安く手に入れるのが難しそうだなぁと断念しました。
 他にもまだまだ品種はありますし、産地違いも含めたら無限大。一生お米を食べ続けても飽きが来なさそうです。

私の『推し米』

 10種類のお米を食べ比べた結果、ひとまず『多古米(多古こしひかり)』を『推し米』にしようかなと思いました。
 ちょうどそろそろ今まで食べていたミルキークイーンが無くなるタイミングで、9月ごろから新米も出回りますからね、当面は『多古米』を食べようと思っています。

 しかし、多古米は生産量がそう多くないので、一人で食べ過ぎるのも良くないかなって。(皆さんにも食べてほしいですし)
 多古米がなくなったら、また別の品種を食べようかなぁと思っています。

 私の生活に、また一つ”こだわり”が生まれて、生きるのがほんのちょっぴり楽しくなりました。
 日本に居れば、どこへ行っても何歳になっても『米』は付いて回りますから、どうせなら美味しいお米を食べて欲しいです。この記事が、そんなお手伝いになればと思います。

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