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メルマガ【絵本沼ゼミ】2022年7月25日号:[絵本評]『さかなくん』(しおたにまみこ/偕成社)

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【絵本沼ゼミ】[絵本評]『さかなくん』(しおたにまみこ/2022年/偕成社)

■この人の絵本をすべて読まなくてはならない
 
先日茗荷谷にある絵本専門店てんしん書房さんへ行った際、『さかなくん』のサイン本があったので購入しました。
SNSで表紙を見た時から気になっていた絵本です。
サインペンで描かれたさかなくんは、泡を数粒吹いていました。
 
前作『たまごのはなし』(2021年/ブロンズ新社)は昨年話題になった絵本、というか絵童話で、いくつか特徴を挙げますと、
 
・      影で光を表現する画風
・      ファンタジーにリアルさを施す作風
・      万人受けを狙わない内容
 
というものです。
『たまごのはなし』を読み、私は、著者はクールな方なのだなと妄想しました。
 
そして今回の『さかなくん』は、『たまごのはなし』の印象を吹き飛ばす内容であり、読後、私はしばし考えこみ、続けてこう思ったのです。
 
すぐにこの人の絵本をすべて読まなくてはならない、と。

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