疲れたときの1冊
この絵本の始まりは斬新です。
冒頭、ぼくは「とってもつかれて」います。元気な男の子が主役であることが多い世の中で、疲れた子供が主人公であることにまず惹きつけられます。
行く手にはドアのついた大きな木があり、ぼくは「すこし やすませて もらおうと」そのドアを開けます。ところが中は真っ暗。「こっちに おいで」という誰かの声が聞こえ、ぼくがマッチを擦ってろうそくに火を灯して入っていくと・・・その誰かはうさぎなのでした。
そのうさぎの言葉がなんとも素晴らしく、ぜひ絵本を手にとって「ぼく」といっしょに温まって疲れを癒していただけたらと思います。