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ねないなら ねるまでよもう クマタくん

こちら、わが家のおやすみ絵本No.1です。【以下ネタバレあり】

カズコ・G・ストーン『おやすみクマタくん』(福音館書店、1992年)

パッポー パッポー パッポー パッポー 
パッポー パッポー パッポー パッポー 
とけいの はとが なきました。
8じです。
「クマタくん ねんねの じかんですよ」
と ママくまさんが いいました。
「いやだ、ぼく まだ ねむくない」
と クマタくん。

『おやすみクマタくん』冒頭

ここでママくまさんの余裕の表情をお見せできないのが残念なんですが、
積み木で遊び続けるクマタくんに穏やかに言います。

「クマタくんが ねないと
 まくらが にげていって
 しまいますよ」

ママくまさん、脅しにかかります😆

「まくらは よぞらに ふんわり うかんで とんで やまのほう、
 やまばとの こどもの ベッドに なるかもしれません」
「いいよ、ぼく まくら なくても ねむれるの」

クマタくん、動じません😆
それでも、ママくまさんも動じません。

「クマタくんが ねないと
 もうふが にげていって
 しまいますよ」
「どこへ?」

この掛け合いが、枕→毛布→パジャマ→ベッドと続き、いつのまにかクマタくんが寝落ちしてママくまさんの勝利に終わるお話です😆

子どもがねつかないと親はイラついて「ねないと大変なことになるゾ」の脅迫にも力がこもりがちですが、ママくまさんは終始穏やかにクマタくんに語りかけます。この絵本に出会った頃の私は初めての子育てで右往左往していたので、絵本を通じて自身が心を落ち着かせる機会を得ていたのだな…と今振り返って思います。

余談ですが、画像のクマのぬいぐるみは長男からのプレゼントです。お返しにいつか彼にこの絵本を贈りたくて、使い古したペーパーバックをハードカバーに新調しました。