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夢おばけ退治
同じくMercer Mayer による There's a Nightmare in my Closet (『おしいれおばけ』今江祥智訳)は、There's an Alligator under My Bed (『ほんとだってば!』同訳)に遡ること約20年。マーサ・メイヤーのおばけシリーズ第1作です。
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There's a Nightmare in My Closet
(Puffin Books, 1968)
明るいときは見えないのに、暗くなると見えるものの一つがおばけ。その名も「悪夢」なので、こわい夢を見せる原因となっているおばけのお話です。こんなのが自分の部屋のクローゼットにいたら、安心して眠れません😱 こわいから寝る前にクローゼットの扉をしっかり閉めていた主人公の男の子は、ある晩、おばけを退治しようと決意します。【以下ネタバレあり】
One night I decided to get rid of my nightmare once and for all.
As soon as the room was dark, I heard him creeping toward me.
Quickly I turned on the light and caught him sitting at the foot of my bed.
"Go away, Nightmare, or I'll shoot you," I said.
暗くなるとおばけが出てくるのは共通でも、おばけをやっつけるのに銃を使うのがいかにもアメリカの絵本らしいところ。もちろん銃はおもちゃですが、本当に撃ってしまうんですね🫢
I shot him anyway.
My nightmare began to cry.
"Nightmare, be quiet or you'll wake
Mommy and Daddy," I said.
銃で打って泣かせた上に、「静かにしないとパパとママが起きちゃうぞ」と脅しています。もう完全に立場逆転!
最後はそれでも泣きやまないおばけと一緒に眠ってあげるのです。悪夢を手なづけた挙句、共存する境地に到達したということなのでしょう。クローゼットにはまだ別のおばけがいるのですが、ベッドに入りきらないからお断りするというオチ付きです。
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以上、ひとり寝の恐怖を克服する需要が高い文化圏ならではの、古典的絵本のご紹介でした。