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「いつかはきっと」その言葉が気持ちを楽にさせてくれる。

今回ご紹介するのはこちらの1冊です。
シャーロット・ゾロトウの『いつかはきっと・・・』。
『がまくんとかえるくん』でもお馴染みのアーノルド・ローベルが絵を担当されています。

「いつかはきっと・・・」
この絵本を読み終わった時、きっと自分の口からも自然にその言葉が漏れているはず。
それぐらい、この言葉が素敵なんだと気付かせてくれる1冊です。

きっと、誰しも子どもの頃は「いつかはきっと・・・」と思いながら、
日々を過ごしていたはずです。
明日はきっと、大人になったらきっと、そしていつかはきっと・・・。
毎日少しずつ成長して、できることが増えていく。
そんな子ども自身の喜びを描いた作品です。

学校へ行くと、みんなが綺麗な髪の毛をほめてくれる。
バレエのおけいこに行くと、先生がほめてくれる。
子どもの頃を思い出してみると、やっぱりほめられた経験って強く残っていると思います。
誰かが自分のことを見ていてくれて、肯定してくれることって嬉しいものです。
それ自体はきっと大人になっても変わらないのではないでしょうか。

忙しい日々のなかで、自己肯定ではなく自己否定が入ってしまうこともあると思います。
僕自身もついできないことに目が行ってしまい、気持ちが落ち込むことがあります。
そんな時は、大きな目標を持つだけでなく、細分化して小さな目標を作るようにしています。
「今日はこんなことができるようになった。明日はこんなことができるようになりたい。」
その考え方も、「いつかはきっと・・・」と共通する部分があるのでしょう。
自己肯定をすることで、気持ちが前向きになっていきます。

子どもたちにも「いつかはきっと・・・」と思いながら、
日々の生活を過ごしていって欲しいものです。
もしかしたら、子どもたちは楽しむことの天才ですから、
「いつかはきっと・・・」の考えを自然に身に付けているかもしれませんけどね。

そして、この絵本の良いところは、
今はまだ無理にできていなくても良いと教えてくれている点です。
「いつかはできなくてはいけない・・・」という考え方では、
子どもたちにとっては窮屈に感じることでしょう。
あくまでも、いつかできるようになったらいい。
そう考えると、気持ちがぐっと楽になってきませんか?
しかも、楽しい想像がどんどん生まれてくるはずです。

大人になると、「いつかはきっと・・・」と思う機会が少なくなってくるのかもしれません。
だからこそ、この絵本の女の子のように、
未来の楽しい姿を想像する時間が大切になってくるのでしょう。
絵本は読者にゆっくり考える時間も与えてくれます。
この絵本を読んで、楽しい想像を膨らませてみませんか?

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