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絵本講師養成講座を修了したら…

先日、絵本講師養成講座で出会った同期の方とランチをしました。

「絵本講師」となって、絵本講座を開けるようになったとして、安定的に収益が得られると思うか?というような会話をしました。

私、個人の所感では、講座を修了してすぐに、収益に繋げられる可能性はほぼない…と思います。

理由①講演の営業は自身で行う必要があるため。(センターは後援活動として、会報誌の提供などしてくれますが、講演を行う場の準備や費用感の交渉はすべて自身で実施する必要があります。)

理由②読み聞かせをする場合、使用したい絵本の許諾を取得しなければならないため。(絵本のよさをダイレクトに伝えるためには読み聞かせが必須ですが、特に有償で人を集める場合は、許諾についてかなり気を付ける必要があります。)

手間暇かければ、講座開催まではたどり着けるかと思いますが、有償の講座を聞きたい人が定常的に集められるかどうかは、ご想像の通り、かなり厳しいかと思います。

参加者の方の背景を確認すると、「既に読み聞かせをしている」「図書館で働く司書である」「出版関係の仕事をしている」「役者で絵本を使用することがある」「幼稚園の先生、保育園の先生である」など、なにかしら、ベースとなる職業や活動がバックグラウンドにある方が多いです。


じゃあ、ただの絵本好きが受講しても何にもならないのか?と立ち止まってしまう方もいるかもしれません。

絵本の紹介をするだけであれば、Instagramなどで無数のアカウントがありますし、出版社さん自身も発信されています。許諾は必要かもしれないですが、紹介するために資格は必要ありません。


それでも、何も絵本と関連のない仕事をしている私でも、講座受講したことはとても有意義だったと思います。(9万円でお釣りがくるくらいの支出でした。)

※noteのアカウント名にある通り、私は普段はSEであり、お客様も出版業界ではありません。

理由①会社の人とは普段話さないような議論ができる。同じ仕事をずっとしていると(しかも私の場合、転職もした経験がない)価値観が似たり寄ったり人との会話が延々と続き、新たな気づきに乏しくなりますが、こちらの講座に参加されている方は、年齢も目的もバラバラ、でも絵本が好きというところで繋がっているという不思議な関係です。

私は、日本の好景気を全く経験せず、就活もリーマンショックでやられて、何かと費用対効果で物事を考えがちでした。ですが、こちらの講座で初めて会話した年配の男性や女性方が、利益度外視で子どもに絵本を届けたいという熱い思いを持っていて大変感動しました。

そういう大人もいたんだな…と驚きました。きっと自身の周りにもいたのでしょうが、その恩恵を受けていたことにも目を向けず大人になっていたことに気づけました。

理由②絵本1冊を作るのに相当の時間と労力がかかっていると知れたから。いわゆる赤ちゃん絵本(読めばものの3分で終わるようなもの)でも構想策定から形になるまでざらに2年、3年かかることを知りました。

絵本にはそんなこと書いていません。(「こちらの絵本作成には2年かかっています。」と解説がある絵本なんて見たことないですよね?)

だからこそ、講座を実施するにあたり、作家さんの思いを乗せて伝えようと気を引き締めることとなりました。

理由③子育てで本当に大切なことは何かを自問自答する時間ができたから。課題レポートを作成するため、たくさんの文献を読み漁りました。(絵本論的なものよりも、子育てに関するものが多かったと思います。)

子どもの望まない早期教育については、元々反対でしたが、文献を調べることでその意見が強固なものになりました。


お金にならない資格の講座なのね…とがっかりされるようなら、「絵本講師養成講座」はお勧めしません。

子育て、絵本について真面目に向き合いたいという方なら、きっと修了された後に、自然と道を切り開けると思います。(自発的に…!)

多くの絵本講師がInstagramでアカウントを持っていますので、是非探してみてくださいね!

#絵本構成養成講座

絵本講師として社会に学びを還元していきたいと思います。