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”楽しい”を原動力に、個性豊かな作品を生み出す くるる

こんにちは!note更新担当のたぬ子です。

子どもの頃、一度は空や机の木目を見て”顔”を想像したこと、あるんじゃないでしょうか。
今回ご紹介する、顔つけ作家くるるさんは、そんな子どもの頃に誰もがしたであろう空想を、作品として表現している作家さんです。

また、”楽しい”という気持ちに正直な彼女は、やりたいことや、コラボしたい人がいると、どんどん口に出して行動していくそう。
今までにも、行動することで大切な出会いがたくさんあったようです。
「あんまり頭で考えすぎるのは苦手で、行動する方が得意ですね」と、笑顔で話される、くるるさんがとても印象的でした。

[プロフィール]
■氏名
 くるる 
■ジャンル
 造形作家、ワークショップ講師
■連絡先
 住所:〒791-1113 愛媛県松山市森松町648-7
 Mail:kururu.egoskk@gmail.com
■経歴
 1990年愛媛県今治市生まれ。
 幼い頃から空や物を見て「顔」を探すのが好きで、表情に見えるものを見つけては一人で物語を作ったりと、空想の世界で創造するのが好きな子どもだった。
 学生時代にも顔探しの癖は続いており、物を見るだけで反射的に性格や顔が思い浮かぶようになっていた。
 大学在学中、見えるものを形にしようと実際にボタンやビーズを使って「顔」を付けたことが作品のきっかけとなった。
 その後、今もなお代表作となっている、ほうきに顔を付けた”ほうきくん”など、日々の暮らしが楽しくなるような、身近なものに表情を付けた作品を制作する。

 大学在学中から作家活動を始め、2013年より本格的に「くるる」の名前で活動を始める。
 ”あらゆるものに命を吹き込む”顔つけ作家として、教育機関や商業施設にて展示販売やワークショップを開催。
 作品ひとつひとつにストーリー性を込め、人と物との距離を縮める作品を目指している。 
■SNS
 ・Instagram

 はじまりは、子どもの頃からの空想

― どのようなきっかけで、ものづくりを始められたのですか。

 ちっちゃい頃から、木の模様や空を見ては顔を探すという空想遊びをやっていたら、それが癖になっていて、大人になっても物を見ると「こういう顔かな」とか「こういう性格かな」って、想像していました。
 そうすると、物を見た時に顔や性格が自然と浮かぶようになってきて、それを「形にしよう!」と、作品づくりを始めました。

 でも、中学生の時から「何か作る仕事をしよう」とは思っていましたね。
 あの頃は、お守りづくりが流行っていたので「気持ちが和らぐように」と想いを込めて、友だちにオリジナルのキャラクターを作っていました。
 その時に「ずっと作っていられるな」と思ったんですよ。

― 中学校の時から、将来が描けるってすごいですね!

 どういう表現方法になるか分かんないけど、たぶん作る仕事をするだろうなというか。
 当時から”誰かのために何かを作る”という時間が、一番熱中していられることでしたし、自分が「楽しい!」と思うことをやっていきたいと思っていました。

”楽しい”が原動力

― 何かに顔をつけるものづくりをメインに活動され始められたのは、いつ頃からですか。

 初めて作品を販売した時に、結構反響があったんですよね。
 自分では、物を見たら顔が浮かぶのが当たり前だから、物に顔をつけていたんですけど「実は結構おもしろい発想だったんだな」と。
 それに、何か作るんだったら「他人がやらない自分らしいものがいいな」とも思って、”ものに命を吹き込む”をモットーに活動し始めました。

― 作品にしやすいものと、しにくいものはありますか。

 基本、”何が楽しいか”で動いているんですが、自分が楽しいと感じるのは、非対称のものだったり、角がなく丸みがあるもののを題材にしている時ですね。
 プラスチック製品のように形が均一なものは、温度を感じにくい素材というのも相まって、あまり面白味がない作品になってしまいます。

 個性というか、マイナスになりそうなところを、プラスに変えるのが好きなので、古くてもう人が価値を見出してないものを可愛くする方が、やる気が出ます。
 人と一緒で、年月を感じるものや、物から伝わるストーリーを汲みとって、作品に反映させるのが好きですね。

自分のスタイルを広めていきたい

― ものづくりを始められた中学生の頃と現在で、作品や作品に対する想いは変化していますか。

 大学卒業したての頃までは「自分の作品を見てほしい!」という想いが強かったんですが、今はそれよりも「”楽しく作れるスタイル”を広めていきたいな」と思っています。
 だからワークショップで、子どもたちの個性を見つけたら「すごくいいじゃーん!」って、声をかけるようにしています。
 毎日見ている物でも、ちょっとした発想の転換で、楽しい作品になるので、そういう制作スタイルを広めていきたいです。

 作品自体は、顔があることとカラフルな色味は変えないんですが、素材を変えたり、いろんなものとコラボしているので、結構変化しています。
 去年は砥部焼とコラボして花瓶を作ったり、ヒノキを使ってちりとり作ったりしました。
 各地を旅して得たインスピレーションが、どんどん作品に反映されているので、これからも出会いを大事にして、作品に活かしていきたいです。

― ワークショップの事例がたくさん載っている、くるるさんのホームページを見ても、ワークショップを大事にされていることが伺えますね。

 作品づくりもいいんですけどね。
 みんなで空間や時間を共有するのが、すごく楽しいです。

軸はブレずに、表現は自由に

― 昔の自分に、今のくるるさんは何とアドバイスされますか。

 大学卒業後、就職せずに作家活動をしているので、大変な時期はあるけど、ものづくりを始めた時の「楽しい」っていう想いは、今も変わらずずっとあって。
 今の私は「生涯、ものづくりを続けるだろうな」という想いでいるから、最初の「楽しい」って気持ちは忘れずにやってほしいですね。
 失敗しても、全部次に繋がっていると感じられるし。
 外に出ることを恐れず、つき進んでほしいと思います。

― 生涯続ける想いがあるのがすごいですね。

 毎年題材が変わったりするんですけど、作り続けることは、たぶん変わらないですね。
 それに、どっちかと言えば、飽きっぽいタイプなんで、いろんな人の刺激をもらって、自分を飽きさせないように変わっていくことも大事だなと思っています。

― 作るっていう軸はあるけど…っという感じですね。

 そうですね。それ以外は自由。
 だから、しんどい時期も作家人生のうち、そういう時期もあるかなぐらいでいるというか。考える時期も糧になっている気がするんですよね。
 コロナでしんどい時期もあったけど、逆に人との繋がりの大切さが分かったり、オンラインだけじゃ楽しみが見出しにくいなってことも分かって。
 ちょっと時代と逆行しているけど、やっぱり対面で顔を見て、ワークショップや販売をやりたいと、更に思うようになりました。

― オンラインの活動で、YouTubeはされていないんですか。

 パソコン長時間触るのが、あまり得意じゃないんです。
 私は自分の限界まで全てやろうとすると、全てが疎かになっちゃうから、全てやるのは無理だと思っているので、私は作ることに専念して、それ以外には手を出さないというか。
 他人とやった方が世界が広がるし、早いし、楽しい。
 それぞれが得意分野でやる方が、いいなと思うんで。
 パソコンや編集が得意な人と出会ったら、やろうとは思うんですけど、まだそういう人と出会ってないんですよね。
 なので、今後出会ったらやってるかも。

愛媛の良さを、県外に向かってPR!

― 愛媛で、今後やりたいことはありますか。

 いろんな県に行くけれども、絶対愛媛に帰ってきたいし、愛媛で作り続けたいですね。
 場所も、空気感も、人もすごく大好きなので、たくさんある愛媛の良さを、愛媛の名産品とコラボして広めていきたいです。
 私、みんなが当たり前と思ってしまっているものの、良さを見つけるのが得意なタイプなので、新しい視点で愛媛の良さを外に向かってPRできたらいいなと思います。

絵しりとり へそ ⇒ そ○○○

今回は、お野菜を描いていただきましたが、”顔付け作家”さんということで、絵しりとりにも”顔”をつけてくださいました!


明るく元気な、くるるさん。
くるるさんのカラフルでお顔が付いた作品は、まさに明るく個性を大事にしている、くるるさんを表しているなと感じました!


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