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食欲&スポーツの秋! おうちでできる猫向けおやつ探しゲーム #いい部屋ペット


旬を迎える食べものが多く、気候が穏やかで運動しやすい。ご存じの通り、秋は「食欲の秋」「スポーツの秋」と言われます。

ちなみに筆者の妻は「秋は旬の食べものをたくさん味わうけど、太らないように頑張って運動するからプラマイゼロ。チャラの秋ね」という名言(迷言)を残しています。

「食欲の秋」「スポーツの秋」は人間だけでなく、猫にも当てはまります。日本の夏は高温多湿であるため、猫の活動量や食欲が低下しがち。秋になると季候が良くなるため、よく動くようになり、食欲も回復します。

おやつ探しゲームは超簡単にできるうえ楽しい

とはいっても、猫に味覚狩りをさせることはできませんし、野外でスポーツをさせるのも非現実的ですよね。そこでおすすめなのが、おうちでできる「おやつ探しゲーム」です!

頭と体を使って食べものを得ることになるので、猫の心身に良い影響を与えることができます。猫がおやつをゲットしようと試行錯誤している姿は愛くるしく、飼い主さんも楽しい気分に♪

やり方はいたって簡単。家具のすき間や高所などにおやつを隠し、猫に探させるだけ。おやつは固形のカリカリタイプがおすすめ。普段あげているドライフードでもOKですが、一般的におやつのほうが嗜好性が高く、猫がゲームに熱中しやすくなります。隠す場所はあらかじめ掃除をして、ホコリを取り除いておきましょう。

家具のすき間などにおやつを隠します
「探して食べる」ことで精神的な充足感を得られます!

最初は簡単に取れる場所におやつを置き、慣れたら容易に取れない場所に置くなどして難易度を上げましょう。ただし難易度が高すぎると、猫によってはあきらめてしまうのでご注意。

我が家の猫たちはおやつ探しゲームに夢中

我が家には『ネネ』『トト』という姉妹猫がいて、定期的におやつ探しゲームをさせています。

ネネは食が細めなんですが、おやつ探しには積極的。ただ、難易度が高くなると「あんたが取りなさいよ」とでも言わんばかりに、チラチラ私のほうを見ます。

すき間のおやつを発見&ゲットしたネネ

一方、トトは食欲旺盛なこともあり、おやつを隠した周辺を犬のごとくクンクン嗅ぎ周り、すぐに見つけて食べてしまいます。そして「早く次のおやつを隠しなさいよ」とでも言いたげに私の顔をじっと見つめるのがお決まり。

「何か匂うニャ……」と給水器のそばに置いたおやつを感知したトト

このようにおやつ探しゲームは、猫の個性が表れるのもおもしろいところです。

不用品で楽しくゲーム!

空のペットボトルや卵パック、トイレットペーパーの芯など不用品を使っておやつ探しゲームをする手もあります。

[ペットボトルを使う場合]
よくゆすいで乾かし、おやつが出てくる穴を開けます。ケガをしないよう、切り口をテープで保護しておきましょう。猫がペットボトルを転がすと、中のおやつが穴から出てきます。転がっているのにおやつがなかなか出てこない場合は、穴を大きくしたり増やしたりして調整しましょう。

[卵パックを使う場合]
おやつを入れるだけだと、すぐに食べてしまいます。そこでおやつの上に軽いボールなどを置きましょう。意地悪のように思えるかもしれませんが、障害を取り除いて報酬を得られたほうが、精神的に満足しやすくなります。

[トイレットペーパーの芯を使う場合]
トイレットペーパーの芯の中におやつを入れるだけでOK。猫は中の“獲物”をゲットしようと、前足を使って夢中で遊びます。複数の芯をピラミッド状に積み上げて固定し、それぞれにおやつを入れるのもいいでしょう。

ペット用知育玩具がひそかなブーム

おやつやフードを入れたり隠したりして使うペット用知育玩具を利用するのもおすすめ。最近はさまざまなタイプが販売されていて、安いものなら500円程度、高いものだと5000円程度です。

[ボールタイプ]
円形もしくは楕円形で、転がすと中のおやつが穴から出てきます。穴の大きさ、あるいは数を変更して難易度を調整可能。ボール遊びが好きな猫にピッタリ!

[パズルフィーダー]
猫が足を使って可動式のパーツを動かすと、隠しておいたおやつが現れます。仕組みを理解できないと、なかなかおやつをゲットできません。デザイン性が高く、写真映えする製品もあります。

[ツリータイプ]
複層で、猫が上や横から足を突っ込めるようになっています。おやつを下層に落下させていき、お皿部分まで落とすとゲットできます。簡単すぎず難しすぎず、猫が夢中で遊びます。

[箱タイプ]
いたるところに穴が開いていて、足を使って中のおやつを取り出します。穴に手を突っ込むのが好きな猫の習性を利用したおもちゃ。ただしヤンチャな猫の場合、箱を噛んでボロボロにしてしまうことも……。

[マットタイプ]
布製のマットで、おやつを隠すためのパーツがたくさん付いています。嗅覚と足をたくさん使って、おやつをゲットすることになります。まさに宝探し! 丸洗いできて衛生的な製品もあります。

365日“上げ膳据え膳”は好ましくない

本来、猫は1日に何度も昆虫や小動物を捕食する動物。猫じゃらしやボールなどに飛びつくことからもわかる通り、ペットの猫も狩猟欲求があります。しかし、現代の飼い猫は大半が室内飼いで、労せずに食事をしています。こうした生活は楽ですが、どうしても刺激や運動が不足してしまいますよね。

かといって、猫を外出させるわけにはいきません。迷子や病気感染、交通事故など、さまざまなリスクがあります……。

だからこそ実践していただきたいのが、おやつ探しゲームなんです! 「食べる」のほかに「探す」「ゲットする(捕まえる)」という要素もあるため、猫が狩猟気分を味わえます。

獣医行動診療科認定医の藤井仁美さんも、著書『猫の困った行動 予防&解決ブック』(緑書房)で「猫の目の前でフードやおやつを少し遠くへ投げ、食べにいかせる」「小さなお皿を何枚か用意し、それぞれの中に少量のフードやおやつを入れて、家のあちこちに置いておく」といったフードやおやつを使った遊びを推奨しています。

“おやつ太り”にご注意!

ただし“おやつ探しゲームをした日は主食の量を減らすこと”を忘れずに! 固形タイプのおやつは、カロリーが主食(ドライキャットフード)と同程度もしくはそれ以上あります。おやつ探しゲームは運動要素もありますが、消費できるエネルギーは少しだけ。肥満を防ぐためにも、おやつのカロリー分、主食を減らすようにしましょう。市販のキャットフードやおやつは、パッケージに必ずカロリーが記載されています。

猫が活動的で食欲も増進しやすい食欲の秋・スポーツの秋は、「おやつ探しゲーム」を始めるのに打ってつけのシーズン。猫も飼い主さんも楽しめるので、ぜひチャレンジしてくださいね。

■プロフィール
奥田直樹/編集者・ライター
これまで約80冊の猫雑誌や書籍、ムックを制作。日本ペット栄養学会所属。猫の適切な飼育方法や栄養学を発信。ペット栄養管理士、ペット共生住宅管理士、ペット災害危機管理士、ペットセーバー(ペットの救急救助隊員)などの資格を持つ。

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