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e発明塾通信 vol.750(2020年7月20日号)「クリーンエネルギー」活用の鍵になる、シェールガス採掘の技術とインフラ

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・・・ e発明塾通信 vol.750(2020年7月20日号)

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こんにちは、「発明塾」塾長の楠浦です。

本日は、過去に発明塾や本メール講義で取りあげたエッジ情報の続報、関連情報を取りあげます。


以前、以下の

「エネルギー貯蔵技術」

を取りあげました。

e発明塾通信 vol.652(2019年9月9日号)
ソフトバンク「ビジョン ファンド」が投資した「蓄電xコンクリート」
https://note.com/ehatsumeijuku/n/ne1cc7da1476d


太陽光発電や風力発電など、いわゆる、クリーンエネルギーの導入拡大とともに、電力貯蔵技術も、新たなコンセプトが次々に出てきています。

大学院でエネルギー工学を専攻していたこと、および、小松製作所時代に
風力発電関連の新規事業立ち上げに関わっていたこともあり、再生可能エネルギー関連の動向は、定期的に調査しています。


今回取りあげるのは、以下「Quidnet Energy」社の取り組みです。

(Quidnet Energy HP)
http://www.quidnetenergy.com/solution/?section=howItWorksSection#howItWorksSection


彼らは、風力発電などで生み出された電力の一部を用い、

「廃棄された油井(油田)に、ポンプで水を送り込む」

ことにより

「水を高圧の状態で貯蔵」

し、電気を貯める、ことを提案しています。


上記ページには、解説動画もありますので、是非参照ください。

彼らの言葉を使うと

「小さな水力発電所」

を、多数作るようなイメージですね。しかも、その水力発電所は

「もともと、シェールガスを採掘していた穴」

です。


昔から、水力発電の一種である

「揚水発電」

を用いて、原子力発電の余剰電力を貯蔵する、ということが行われています。


今後は

「風力発電」

の余剰電力を

「油井を転用した、水力発電所」

に貯蔵する時代になるでしょうか。


少し古いですが、以下記事に、キーマンである Mandell 氏のインタビューが
掲載されています。

(Where You See a Depleted Oil Well, Quidnet Sees Green Energy Storage)
https://www.oilandgas360.com/where-you-see-a-depleted-oil-well-quidnet-sees-green-energy-storage/


テキサス州は、油井が多く、風力発電所も多いため、立地としては理想的のようです。
20の油井があれば、500MW時(MWh:メガワットアワー) の貯蔵容量になる、としています。

以下記事によれば、120MW時は、2万人が4時間利用できる電力量に相当するようです。

(世界最大の蓄電池120MW時、2万人が4時間使える)
https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1703/13/news089.html


「技術課題」

は、何でしょうか。特許を見てみましょう。

(Hydraulic geofracture energy storage system with desalination)
https://patents.google.com/patent/US10669471B2


岩盤内に高圧の水を貯蔵するために必要なことは

「亀裂(クラック)が進展しないようにすること」

のようです。

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