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アルムナイのススメカタ Day5 個からチームへ 〜5年後の1万人規模に対応できるコミュニティの体制〜

・コミット、時間確保、giveの心
4年目が半分終えた頃から、次にバトンを渡す準備を始めました。4年間取り組んでみてこれからのアルムナイがどうなっていくのか、その姿に対して今と何を変えずに何を変えていくべきなのかを考えることにしました。最初に体制を考えることは控えました。なぜならば、枠やルールありきで動くことを決めても最初に書いた通り、人の心が大事なので、まずはどのような人にバトンを渡すべきかと考えることにしました。自分の経験から3つのポイントを考えました。まずは「コミットできるか」です。何よりボランティア活動ですので、この人のモチベーションから参加する気持ちがなければ始まりません。いくらリーダーシップのあると言われている人でもこのコミュニティにコミットできるかはわからない、だとしたら今すでに活動にコミット=具体的にはミーティングやイベントの運営などに積極的に参加している人をまずは選ぶ対象としました。次に「時間が確保できるか」です。出来る人が出来ることを出来るだけやろうと伝えている通り、出来る人がやることが大切なのですが、コミュニティをリードする立場の方にはやはり一定の時間が必要になります。ミーティング資料の準備や作成、事務局とのミーティング、課題を探して解決策を見つけるなどです。時間が確保できるか?というと時間的に余裕がある人と思うかもしれませんが、そうではありません。「時間を自分でコントロールできるか?」です。最後は「giveの心があるか」です。自分に得となるようにと言いつつ、いかにアルムナイのメンバーが良いコミュニティだと思ってもらえるようにと動くことが一番大事です。言い方が極端ですが、やらなくてもいいことなんですね、でもそれでも幹事としてやろうと思うのは誰かの役に立ちたいという、 giveの心があるかどうかが重要だと4年間やってみて思いました。自分のことよりもまずは仲間が笑顔になってくれるかどうかを考えられる人です。
この3つに加えて、卒業年次、所属拠点、男女などのバランスも見るようにして進めることとしました。

・組織の充実
これまである部分で属人的に引っ張ってきたところがあります。何かをうごかす時には誰かが裸踊りを続けていなければならない、自分が踊っていることが見えなくなるぐらい人が集まって初めて自分は踊ることを休むことができると考えていました。4年間でたくさんの人が「踊り」に参加してもらうことができました。ですので組織を作ることを進めることにしました。まずは動きがあること。動きがないのに型を作っても心の魂がなければ結局動かないままです。ちょうど規模も加速度的に大きくなり、組織を作る必要にも迫られていたタイミングとしても合致したと思います。組織はこれまでの拠点別に加えて、機能別を作りました。具体的には「広報」「企画」「G-Night!」「会計」です。拠点単位で考えることと、全体で考えることを複合的に掛け合わせることでより機動的に動けるコミュニティとなり、今後5年間で1万人規模にまでなるコミュニティを支えられる体制をイメージして進めました。

・発信強化
規模が大きくなればなるほど、情報を届けることがとても難しくなっていきます。卒業して時間が経過すると、情報は自分から能動的に取りに行かないと遠くにあるままとなってしまいます。私はできるだけコミュニティを近くに感じていて欲しいと考え、まずは情報=イベントの予定や活動実績などの報告を届けることをとても大切に考え、「広報チーム」を作りました。広報はさまざまな活動の情報を集め発信します。発信するツールもさまざまなものを使い、いかにして情報の網をかけて1人でも多くの人に見て頂くかを広報に知見のある人を中心にチームを作って検討していただきました。たくさんの検討の重ねていただき、告知ルールを決めるなどしてルーチンにし、発信ツールも3つに決めてパッケージとして展開できることになりました。広報チームは全くゼロの状態から作り上げてきたものでチームメンバーのみんなには本当に感謝しています。一方で、今後ツールの使い方はまだまだ変化すると思います、時代に応じて臨機応変に柔軟にいかにして1人でも多くの人にアルムナイを身近に感じていただくかを常に考えて進めていただきたいと思っています。

・透明性
そして規模が大きくなるにつれて透明性を意識しなければと思うようになりました。透明性とはお金の管理です。今までは任意団体でしたが、規模が1万人となると信頼関係だけでは難しくなることも多くなります。実際さまざまなイベントをした時にいただいた会費から必要な費用を支払った残金が拠点合計で無視できない金額となっていました。運営側は残金と思っていてもコミュニティのメンバーにはよくわからない使途不明金と思われることはあってはなりません。従って会計チームを作り、全体で管理する方向で進めることにしました。また今後資金があれば、これまで続けてきた卒業式でのお祝いやさまざまイベント、新しい情報発信ツールの作成などが出来ます。寄付などのあり方m含めて今後のテーマとなると考え、その考えるきっかけ作りとして会計チームに検討いただくことにしました。

・あるべき姿論
次の会長と新たに作った機能別組織のリーダーを副会長として選ぶことにしました。規模が大きくなってくる組織を今のままの会長と副会長の体制ではとても支えることができないと思ったこと、1人より2人で考えていくことで大きい動きが出来ると思ったからです。一方で選ぶ方法はとても慎重に進めました。なぜならばボランティアである以上、能動的であることが大事ですが、そのほかには判断基準が明確ではないからです。また、やはり自分がバトンを渡す人には自分が責任を持って渡したいと思っていました。ですので、全ての人にとって出来るだけフェアになるよう=納得をしてもらうようにと進めました。具体的には自薦他薦として1ヶ月期間を作り、その後に大学院側からも候補のお名前をいただき、その中から3つのポイント「コミット」「時間の確保」「give」で考えました。
結果として会長、副会長4名の5名体制として、拠点、男女、卒業年次も偏らずにバランスよくすることを考えました。お願いする時は一人一人に時間をとっていただき、自分の言葉で伝えました。本当は食事をしながらゆっくりとその人の気持ちを確認した上で「やはり大丈夫だ」と自分の中にとどめを刺してからお願いをしたかったのですが、会うことができない環境でしたのでオンラインで伝えました。落ち着いたら改めて一人一人に会いにいきたいと思っています。自分としてはこれからのコミュニティをよくしていける、素晴らしいメンバーの皆さんが引き受けてもらえたと思っています。
(Day6へ続く→)

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