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横浜ビー・コルセアーズ戦術分析②

前回の記事からの続きで、横浜vs三河Game②2Q以降のビーコルの戦術と、ゲームモデルを分析していこうと思う。


Set play⑩(2Q First)
ダイヤモンド→Back screen→Hand off

ダイヤモンドの形(ブロック2カ所を対角線にする四角形にポジション取る)からBack screen 、Hand offに持っていくプレー

Set play⑪(ATO)
Ram→Twist3P
河村にPickにいく選手に対してScreenをかけ(Ram)、PickにHedge(Show)させるのを難しくさせる。
そのScreenerがTwist(外に開く動き)して、Off ball screenを貰って3Pを打つ

Pickの前にスコットのDFにScreenをかける
Screenerの杉浦にオリバーがOff ball screen

これ以降、セットプレーではなく、戦術の原則について書いていく。

OF原則⑥
vs2-3zone…High Flare3P

Press downでクロックを消費してしまたとき、三河の2-3Zoneに対して、Flare(Away)Screenをかけていた。3のサイドが原則Check backに出るが、森井を空けていたため、3Pを打った

森井を三河は空けている

OF原則⑦
Early offense…PG…Carry lane、2~4…Corner&2G 5…Rim run

ビーコルのトランジションオフェンスの特徴として、PGはMiddle laneではなく、Side laneまたはCarry lane(Pantの縦のラインの延長上)をPushする。
2~4ポジは両Cornerを埋めるため、広く走り、1枚はPGの逆サイドを走る。
5ポジはRim runをする。
基本的には、Big manのRim runを最優先に狙い、Cornerに落としてからも、Rim runしたBig manのEarly postを狙ってからCreateする。

河村がPushし、スコットがRim runする

OF原則⑧
5ポジ(スコット)Pick後Shot roll→CornerにPass or DHO,Pick

外のシュートが無いスコットがPick後Short rollなど、Dive以外の動きをした場合、逆サイドでCornerに3Pを打たせたり、DHO、Pickに展開するなど、Recreateする。
1度のPickからギャップを作って打ち切らず、ボールを散らしてギャップを大きくする意図がある。

OF原則⑨
Last44s…1-4Single drug&Pop→ISO

2Qの残り44sの場面で、Early offenseでクロックを消費せずにShotを打ち切っていた。これは2for1というものであり、時間を調整してShotを放つことで、ピリオドの最後のオフェンスが自チームになるよう調整するのである。
4回チャンスはあるので、最大4Possession差が生まれると考えると結構大きい。
(3つずつまで数字を言い合って、30を言えた方が勝ちゲームみたいなイメージ!)

OF原則⑩
vs Switch…High-Low

相手がSwitchしてMismatchが起こったとき、Insideを狙うが、DFのアングルで入らなかったときは、対角のBig manがLiftして、High-Lowを狙う

カイソットからユトフ

DF原則⑥(2Q)
ガードナーのPopに対してLate switch

2Q以降、ガードナーのP&Pに対しては、ハンドラーDFがLate switchしているように感じた。(指示があったかは不明)
ただ遅れる場面が多く、明確な指示がないのか、Excutionが低いのかはわからない。

DF原則⑦
ガードナーはMismatchでElbow ISOを好む…ドリブルが始まったらTopからDouble team

ガードナーはMismatchのとき、Elbow ISOを多く使っていた、Double teamは、ドリブルをついたタイミングでTopの選手がいっていた。

DF原則⑧(4Q)
ガードナーのPop…Next switch?Close out遅れる

ガードナーのPopに対して4Qでは、Next switch(隣の選手がSwitchして守りにいく)が行われていた。(遅れていたが)
これも遅れており、コンセプトはよくわからない。

DF原則⑨(4Q終盤)
ガードナーのPop…Switch
4Qで3Pを8本決められてからようやくSwitchしてアウトサイドを守り始めた。
ガードナーはそれに対応してHigh postからOffenseを展開していた。


試合総括

結局4Q終盤までガードナーのPopに対するリアクションを起こさなかったことが響いた結果となった。
また、3Qの残り2分頃(河村が下がる直前)からユトフが安直なShotを打ったり、CreateしないShot,TOが増え、それに呼応してエナジーレベルも下がっていた。
対する三河はこの勝負所のタイミングで1~3に対してのPressureを強め、Deny,Top lockを張り、一気に流れを持っていき点差を広げていった。
Pickに対するカバレッジ、勝負所でのDF IntensityとOFのセレクションが勝敗を分けたと言える。


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