3/5【善かれの裏には悪かれ。ダイエットの裏面】

前回の「二面性」のお話をもう一つ。

 
 
良かれを思うことを疑おう!
ということ。 
 
 
▼ 「白い巨塔」で言うと、主役が2人いましたよね?
 
 
「悪」の財前なら、「善」の里美。
  
 

財前とは違い、
どんな非難にも屈せず、
自分の信念を貫き続けます。

  
(そりゃあ、もう、馬鹿正直に。
絶対、私なら心折れるわ。)
 
 
けれど、その信念を貫く姿勢は、
自分すら苦しめ、
自分が守るべき者すら傷つけてしまいます。
 
 

大学病院における正義


 
▼ 教授・助教授、権威のしがらみ。
それはつまり大学病院の大きな流れの中で
真っ当に闘っていては救えない場面もあったり、
野心に溢れて強引にしても救えない場面もあったり、
正解がコロコロ変わります。
 
 
たとえ教授の診断が間違っていても、
訂正することはタブーでした。
 
 
ある時、教授が初診で見落としたガンを
里美が見つけて、患者を治療していました。
 
 
その補助を里美から財前が頼まれた際に・・・。 
  
 
財前 「大学医学部は、旧態依然としたところなんだよ。
 正しい診断より、教授の権力の方が強大だと言うのが現実なんだ。
 その現実にある程度妥協しないとお互いに教授にはなれないぞ。」

 
里美 「教授と言うものは積み重なった研究が認められた時になるものだ。」

 
財前 「よく考えろ、里見。
 君のやっている研究も、教授への寄付や製薬会社からの委託費で集まっているんだ。
 研究もできなくなるぞ。

 
里美 「それなら、それで構わん!」

 
(まぁ。なんと!まっすぐですよね!)
 
 
それ以外にも、
末期がんの患者さんの治療において、
当時はホスピスなど終末期病棟など充足してなかった時代で、
教授から里美の担当患者の転院を命じられた時も、
断固拒否・・・。
 

 
つまり、教授からはほぼ直接的に、  
 
治る可能性がない患者には病院にいてもらう必要がない。
ベッドの数は限られている。
その中で、出来るだけ多くの患者を救う。
それが大学病院の使命だ。
 
 
と、言われているのに。
 
 
患者さんの心に寄り添うのが医療だ! 
 
という信念の基、病院全ての人が敵になろうとも貫きます。
 
 
財前 「医者を止めろ!
 お前も医療で金をもらっているのだろう?
 自分だけ特別な顔をするなよ!」
 
 
里美 「おれは君のように割り切れない!
君が割り切ることで医者をやり続けるなら。
おれは悩むという一点で、医者であり続けるのかもしれない。」
 
 
(つよいっすよね・・・。)
 
 
で、終盤は財前が医療裁判にかけられて、
カルテの改ざんや患者への説明を欠いていたことを
大学が隠そうとする中、
その大学の在り方の問題提議を含めて、
大学側の人間にも関わらず、家族・同僚、全ての人の
反対を押し切って、訴えた患者側の証言者として、
裁判に出廷します!! 
 
 
出廷する朝、自分の妻から
(奥さんも婦人会でいびられたりして可哀想でした・・・。)
 
 
(それにしても、あの婦人会、無意味な争いだよなー、しかし。)
 
 
「裁判に行くの?・・・行くなら私は子供と一緒に家を出ていきます。」
 
 
そう言われるんです。
 
 
でも、里見は・・・。
「すまん!!」
 
って、言って裁判に向うんです。
 
 
つよすぎませんか?!
 
 
私なら、「うん!ごめん!お前たちが一番大切だ!」
とか言ってしまって、
信念をぐにゃんと曲げちゃいます。 
 
 

 
 
で、結局は里見の決死の証言にも関わらず、
裁判の一審では患者側が敗訴。
 
 
里見は大学を追われて、
ずっと続けてきた研究も出来なくなり、
奥さん、子供も家から出ていってしまうのでした・・・。
 
 
実は、「白い巨塔」はここで一度終わっているのです。
 
 
でも・・・。
 
 

「あまりにもバッドエンド過ぎるだろ?!」 

 
という社会的反響が大きくて、
 
2年後の1967年「続・白い巨塔」として、
裁判一審後が描かれています。
 
 
うーん。気持ち分かりますよね。
物語なら、やっぱりハッピーエンドを求めちゃいますものね。
 
 
でも、患者側が敗訴して終わるってのが、
その時代ではリアルだったのかもしれません。
 
 
だからこそ、そんなのはあんまりだ!と、
インフォームドコンセントや、
終末期ケア病棟など、
整備されるきっかけになったのかもしれません。 
 
 
そう考えると、山崎豊子先生の力・恩恵はすさまじいな!と思います。
 
 

どんなダイエットにも良い悪いがある


 
ダイエットも同じです。
 
前回伝えた、
悪い作用のはずが、良くなる「断食」
 
 
でも、長期化すると2ヵ月とか・・・
 
 
もう、ハイリスク過ぎます!
 
 
デトックス効果ありと言われる断食も、
全ては一生懸命、肝臓が働いてくれています。
 
 
その肝臓自身の栄養は「糖質」のみです!
 
 
断食でその量や頻度を断てば、やっぱり危ないものは危ないです。
 
 
「善かれ」と、思ってやっていたことが、
自分や周囲を含めて
「悪かれ」に、なることもあります。
 
 
 
▼ じゃあ、もうどうしたらいいのよ?!
 
これはもう一択です。
 
ドラマの中の大河内教授というキーマンの方の
言葉を借りるとすれば・・・。
 
「命にかかわる仕事に答えなどあろうものない。
何度でも石を投げ続けるしかない。」

 
 
失敗しても、また立ち上がる。
 
闘い続けるしかないのです。
 
自分の身体に問い続けるしかないのです。
 
 
でも、一人じゃしんどい。
 
 
そのサポートができたら嬉しいです。
 
 
それでは、本日もさいごまで
お読みいただきありがとうございました!
 
 
また、お会いしましょう♪


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