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噴火被害に遭った5日目

2022年1月19日(水)
今日も朝からリゾートの掃除に徹した

私は砂と灰だらけになってしまった食器やキッチン道具を全部洗った

かなりの量だったが、棚から床まで全部ピカピカにしたら、ケイリーがとても喜んでくれて私も嬉しかった

ナキが足首を痛めてしまって歩けなくなったので、みんなの洗濯を担当した

男達は壊れたドアを木で塞いだ

昼過ぎに、ネイビーのトラックが来て
「ここに日本人はいるか?」と聞いてきた

私ですーと出て行ったら
「リツコ?」と名前まで知っていた

在トンガ日本大使館に電話するように言われたので掛けてみると、大使館の人はネイビーを派遣していないと言う

ちんぷんかんぷんのままだったが、彼らは私の安否確認に来たらしいので、ちょっと特別扱い?みたいで嬉しかった

明日の船に必ず乗れるように日本大使館からネイビーに念を押しておいた方がいい、とその自衛官に言われたので大使館の人に伝えたが、電話する事は出来るが日本大使館としては日本人の家族の分しかお願いする事は出来ないと言われてしまい、まぁそりゃそうなんだけど、なんか国籍によって助けられる、られない、になる現状にとても心が痛かった

私たちは日本人、トンガ人、南アフリカ人、が集まってるチームだ

誰かが助かって、誰かが助からない、なんて事になってはいけない

みんなで力を合わせてここまで乗り越えて来たんだから


私たちは他の方法でみんなが確実に乗れるように出来ないか考えた

それぞれが知っている限りの色んな人に電話した
政府で働いてる知人
警察
ネイビーに知り合いがいる知人
コミュニティのトップ
などなど


17時過ぎた頃、さっき来たネイビーのトラックがまた来た

そして自衛官は「君たち全員明日確実に船に乗れる事になったから9時半には船着場に来るように」と言われた

誰がどうやったのかは分からないが
誰かが何かしてくれたようで
全員帰れる事になった

よかった


そして今日出来る限りリゾートを片付けた

今日の朝はシリアルとカップラーメン、昼は私が卵醤油チャーハンとトマトツナパスタを、夜はケイリーがチキンの醤油煮とチョーメンを作ってくれた


今日も子供達と3回海で遊んだ
遊ぶところが海しか無いので、暑いし日焼けがすごいが、タオルを被ったりして耐えた

砂浜はたくさんの火山灰が残ってるし
家の周りは流木だらけだったので
海しか安全じゃ無かった

よっぽど楽しかったのか、
息子は3時間も昼寝し
夜は2人とも一瞬で寝た

私は持ってきてたフェイスパックで少しでも肌を潤した

明日は朝早くに出る予定なので
夜のうちにパッキングしておいた

いよいよだ
やっと帰れる、かもしれない

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