見出し画像

噴火被害に遭った4日目

2022年1月18日(火)
銀行からお金が下ろせないので、みんなの所持金が底をつきそうになっていた

我が家も残り50パアンガ(2500円)
食べ物を買えなくなってしまうので、泊まっている宿を出て、リゾートに戻る事にした

みんなで掃除して住める状況にまで戻せれば、宿代はいらないとトーマスが言ってくれた

とてもありがたかった
これぞまさにWinWinだ

朝から水が飲みたいと子供が泣き叫んでいたので、旦那がなんとかしてチャイナのコンビニにお願いして、ストックの水を買わせてもらってきた

一人2リットルペットを1本づつゲット
これがなくなったら、あとは炭酸のジュースのみとなる


海外ドラマのLOSTを思い出していた
ビーチであるものだけで生活いていく
サバイバルライフそのものだった


今日はリナの1歳になる誕生日だった

みんなでバースデーソングを朝食の時に歌って、チャイナで買ってきた風船でお祝いした

ケーキは特大サイズのみ売ってたそう
ローソクは1が無かったので7で代用した

すごく濃い思い出になる誕生日だこと!
とみんなで笑った


お昼頃、旦那の弟の嫁がEua島出身で、彼女のお父さんから電話が来て、魚釣り用の小さな船だが、最短距離ならなんとか帰れるがどうする?と連絡が来た

フェリーだと船着場から船着場なので少し遠回りになって2時間半近くかかるが、エウアとトンガタプの最短距離を通ればそう遠くはない

船に乗ってる間に噴火が起きて、また津波が来たら全員死ぬが、このままこの島にいて飲料水とお金が無くなって餓死するよりいいか、と全員一致で船を探してもらう事になった

もう究極の選択だった


だが残念ながら船は見つからなかった
船を持っている人はたくさんいたが、次いつ噴火が起きて津波が来るか分からない状況で、いくらお金を積まれても船を出したくないとのことだった

その気持ちはよく分かる
人の命まで預かれない

そしてのちに、政府から許可された船以外は海に出てはいけないという指示が出た

仕方ない
次の手段を探そう


トーマスが情報を得るために出かけた

その間にみんなでリゾートの掃除をした
汗だくになりながら
今夜から泊まる3部屋と
キッチンとバルコニーを片付けた

泥と砂と火山灰と流木が部屋の中まで入ってきていて、それを掃除するのは力仕事だった

午後はずっと片付けに集中して、
なんとか目標どおり片付いた


トーマスが帰ってきて
なんと木曜日にネイビーの船がレスキューにこの島に来るとのことで、その乗船リストに全員の名前を入れてきたという


やった!

あと2日寝たら帰れる事が確定した!


よし、あともう少し
もう少しの辛抱だ

それまで飲料水が持つか、それだけが心配だったが、牛乳とジュースで乗り越えてみせる



掃除が終わってみんなでそのままの格好で海に入った
汚くなった服や体を海で洗い流した
ジャンプしたり、もぐったりしてゲラゲラ笑った
青春に戻ったような、そんなひと時だった

今日の朝もシリアル、昼はスナック
夜はケイリーがチキンカレーを作ってくれた

こうやって困難をみんなで力を合わせて乗り越えてきた私達は、なんとなくこれからもずっと集まっていくんだろうな、と感じた

私たちは、様々な国籍のベストチームだ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?