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小関鈴音─『愛のえんえん』インタビュー④

2020年2月22日(土)にゆめアール大橋[福岡]にて幕が上がる、ブルーエゴナク新作公演『愛のえんえん』。2019年にブルーエゴナクに入団した5人が一同に出演する新劇団員公演である今作の魅力や、入団を決めたきっかけについてインタビューを行った。                                                          

第四回目 小関 鈴音 / ozeki suzune
--------『愛のえんえん』 娘                        
1999年生まれ。福岡県北九州市出身。
某大学生。高校演劇経験者。趣味は歌うことやピアノ演奏。

―劇団に入ったきっかけ

高校演劇をやっている時に、夏季ゼミという北九州芸術劇場の企画で穴迫さん演出の作品に出演した時に、その演出がとても好きだったのが最初です。その時は大ホールの楽屋を舞台として使ったんですが、鏡越しにお客さんに表情を見せるとか、台詞の掛け合いのリズムもとても好きでした。高校を卒業してからは演劇から離れていたんですが、また演劇に関わりたいなと思い初めていた時に、「ふくしゅうげき」(2018年・再演)を観ました。それが、一人一人の小さな人生を描いているように見えて、私もやってみたいと感じて、入団を決めました。

ー愛のえんえんについて

特別何かが起こるわけでも、変わるわけでもないんだけど、それがすごく心地よく感じられるのが『愛のえんえん』の不思議なところですね。
自分が今いる世界のままで、変わることも変わらないこともそんなに大きな意味はないんだって言われてるような感じがするからかな。

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ー自分の演じた役について

感情移入できる役でしたね。母と喧嘩するシーンとかも、私がそういうタイプじゃなくて難しかったけど、彼女の言動に納得もできるというか。
5人それぞれが主役に見えるし誰かのための存在にも見える。私の役は、どちらかと言うと皆を繋げる役なのかなと思っています。

ー愛のえんえんの見どころ

今作のテーマは〈そのままで誰かを受け入れる、そのままを共有し合う〉という感じですかね。何もしないって意味じゃなくて、少しずつお互いに踏み込んでいって、それにちょっとずつ影響されて、緩やかに変わっていく感じ。
人と上手くいかない時に何かを変えることは難しいけど、それでもちょっと変われたらいいよねって。全部を受け入れなくても、ちょっと受け入れるだけでいいんだよって、どこか励まされている気持ちになりますね。

ー稽古で大変だったこと

カセットの扱いですね。入れ替えて、再生して、止めて、また入れ替えて。
それをしながらお芝居もするのが大変でした。熊井さんとのカードゲームシーンもそうですが、演技をしながら頭では別のことを考えているシーンが多いんですがそれが難しいですね。リアルさを出すためにはそのことを考えすぎてはいけないし、だけど考えないとこなせないし。ひたすら練習していましたね(笑)。

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ー印象的なシーン

役ごとに好きなシーンがあるんですけど、ムックさんとの掛け合いシーンが好きかな。変わりたいけど変われない、だから勇気を持ってそのままを受け入れようとしている姿が印象的でした。

あと、西瓜のひょうきんさ、可愛らしさ、ムックを笑わせるために海に飛び込んだり。とにかくこの2人はずっとお互いのことを考えているみたいで、なんか愛らしいです。

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《キビるフェス2020 福岡きびる舞台芸術祭》参加作品
ブルーエゴナク『愛のえんえん』
2020.2/22(土)-24(月祝) ゆめアール大橋

▼ブルーエゴナク『愛のえんえん』特設HP
http://buru-egonaku.com/ainoenen/

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