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PASSION FLOWER


パッションフラワー
(PASSION FLOWER)


トケイソウ科、トケイソウ属の植物。





この花を見る度、そのメカニカルな造形美と
奇抜さやカラーリングには今をもって驚きを
感じてしまうし、メカ好きの私にとってこの
花の構造は見ていて飽きない。


この花が日本に上陸したのは、江戸時代。
当時の人達もこの花のデザインのあまりにも
奇想天外なるビジュアルに賑わったらしい。
原産は南米の熱帯からきたこの花に。


トケイソウの名前は見ての通り時計に似てる
からであり、雌蕊が三叉になっており、これ
を秒針、分針、時針の全てに見立てたことが
この名前の由来である。


さて、このトケイソウについている洋名は
パッションフラワー(PASSION FLOWER)
で、フルーツはそのままパッションフルーツ
(PASSION FRUIT)とスライドした名である。
このパッションとは日本人の中には勘違いし
南国からやってきたトロピカルな『情熱』を
意味した植物だと思っている人もいるみたい
であるが、実はそうではない。


このパッションは『イエスキリストの受難』
の意味を指したネーミングがこの花について
いる。イエズス会の宣教師たちによってこの
名が付けられたのだ。南米に布教に訪れて、
この花を見た彼らは、十字架上の花と信じて
布教活動にそのまま役立てたのだという。


この花の造形のあらゆる部位に渡り細部まで
イエスキリストが十字架に磔にされ、拷問を
されている『受難』様子をこの花に見立てた
ものである。


■三本軸の雌蕊
イエスキリストの両手と重ねた足に打たれた
三本の杭を表している

■花の子房柱
イエスキリストが磔にされた十字架

■五枚の花弁、五枚の萼
十人の使徒

■花の周辺に並ぶ副冠
イエスキリストの頭部に配された荊(イバラ)の冠

■巻き蔓
イエスキリストの身体に打ち付けられた鞭

■葉
イエスキリストの身体を刺し抜いた槍
(ロンギヌスの槍)


と、この植物の持っている要素のすべてを、
このキリストの受難へと強引にも結びつけて
布教の道具としてこの花を活用したのである。


このキリストの受難を描く残酷な映画がある。


『THE PASSION』


監督はオーストラリア出身の俳優として有名な
メルギブソン(MEL GIBSON)である。


マッドマックス、リーサルウェポン、とこれら
シリーズ作でアクション映画の俳優として成功を
収めた俳優である。



劇場でこの映画を観たが、あまりにも残酷な
拷問シーンゆえ、劇場鑑賞作品の殆どの作品
はDVD購入をしてる私だが、この作品が私
のライブラリーに並ぶことはない。
ただ、歴史上の事実をこの目で確かめたくて
劇場鑑賞した作品だったのである。


ゴルゴダの丘まで自らが磔にされる重い十字架を背負わされその身体には容赦なく鞭が打ち付けられたのである
この掌に打ち込まれた杭は身体を支える事の出来ぬ磔の刑で苦痛を最大限与えるべく考えられた重罪人向けの拷問手法



この花を中学の時に初めて見た時に知った
パッションフラワーの名を『情熱』であると
勝手に解釈した私が後に『受難』だと知るも
私の中では受け入れられていない。マイナス
なイメージと結びつけたくなく、日本の和名
時計草の方が、この植物の魅力には相応しい
と、そう思っているからである。



和名 時計草 (トケイソウ)
洋名 パッションフラワー
   (PASSION FLOWER)
学名 パッシフローラ コッキネア
   (PASSIFLORA COCCINEA)
分類 キントラノオ目、トケイソウ科、
   トケイソウ属
種類 多年生、蔓性植物
草丈 3〜9m
開花 夏〜秋
花径 8〜10cm
原産 南米
言葉 聖なる愛、信仰、宗教的熱情
撮影 天保山

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キリストの受難に実際に関わった植物がある。
花麒麟、これは実際にキリストの頭部に巻かれ
激痛を与えた植物となる。

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