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京都大学 百周年時計台記念館


京都散策をしている途中で小腹が空いたので、
カフェにでも入ろうかと立ち寄ったのが京都大学。


この大学は私の母校でも何でもなく、IQレベル
が全く違う人達が通われている大学であって私は
全く縁もゆかりもない大学ではある。が、気楽な
感じでサクッと構内に入る。


シンボリックに建っている時計台ではあるが、
1925年に建設されたものが、1960年代に
日本全国の各地にて勃発した大学紛争、その流れ
はこの京都大学の構内にも押し寄せ、結果として
1969年に初代の時計台は無残にも破壊されて
しまう。とても、勿体無い事である。昔の建築物
からはその当時の建築技法を見る事が出来るから
である。


歴史ある素晴らしいものを、何かの見せしめとか
腹いせ等で破壊する行為の全てを私は全否定する。
テロリストが世界的に有名な建造物や大きな石像
などを破壊する行為と同じ愚行と私は思っている。
私とて家庭内で喧嘩したりした事もある訳だが、
皿や食器を投げて割ったりなどモノに当たったり
する事は一切なかった。私が家の中で唯一壊した
ものは、ブラウン管時代のTVである。その当時
といっても小学生の頃の私は大変にお行儀が悪く
TVに脚を掛けてカチカチ式のリモコンを仰向けに
足指操作をしていた。妹達が私を真似なかったのは
良かったと思う。そんないつも通り、CMに入る度
他局はどんなかなとザッピングして元のチャンネル
に戻るのだが、突如として巨大な鶏が出現した場面
に驚いて両足で画面を思いっきり蹴っ飛ばした結果
その巨大鶏と冒険隊の行く末を見ることは出来ずに
ブラウン管は何とテレビの奥の方に引っ込んで陥没
してオシャカになったのである。褒められた事では
ないのだが…後にも先にも家の中の物を破壊したの
はこの一回だけである。こっぴどく怒られそれ以来
TVに1m以内には一切近づいてはいけないという
ストーカー規制法並の措置が貼られたのである。
ちなみに映画は『巨大生物の島』というB級映画で
その当時は東京12チャンネルなる今のテレビ東京
の改名前のテレビ局、私が就職の入社試験に行った
企業でもある。落ちたけど…


さてさて、モノを壊してはいけないという話へと
元に戻すと、昔からの古き良きものを大切に使おう
と云う話である。


新たな時計台記念館は京都大学工学部建築学科在籍
の武田五一(タケダゴイチ)教授が設計したもの。


この時計台は2003年、百周年記念館として建ち
8時、12時、18時の三回、定刻に鐘が鳴るもの
である。モーターでワイヤーを引き、ハンマーが鐘
を打つというアナログ方式は、以前に破壊されたの
とも同じ構造となっている。


構造といえば、時計台の下には耐震構造となってて
過去に私が鹿島建設や清水建設の地下免震見学場で
見学したものと同等の構造が施されている。


武田五一氏の設計では京都府立図書館も見事な建築
である。RC造、そして欧州建築のゼツエッション
意匠を施し、建築の新旧の調和が融合して絶妙な美
を生み出している。



建物内の白が、吊り照明の白熱光に清楚さと静寂感
と規律性を表現していて良い。アクセントカラーの
椅子の抑え気味の煉瓦色がまた心地よい。


自分の記事を見ながら、ブラウン管事件の方が
建築の解説よりも文字数が多いのが少し、いや
大分、気になる、



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