薺
薺 (ナズナ)
アブラナ目、アブラナ科、ナズナソウ属
一年生、もしくは二年生の植物。
春の七草のひとつとして数えられるのが
この植物、薺(ナズナ)となる。
花が咲きながら伸びていき
花の終わった順に実がなり、
どんどん上へ上へと伸びていく。
白花と、三角の実が混在するのが
このナズナの特徴であり
日本全国の草むらのどこにでも
生えているもの。
花が咲いた後に成る種の形が
三味線を弾く為使われる撥(バチ)に
そのカタチが似ている事から
それ関連の別名がついている。
・三味線草 (シャミセングサ)
・撥草 (バチグサ)
・ぺんぺん草 (ペンペングサ)
慣用句に『ぺんぺん草も生えない』の
言葉があるがこのナズナという植物の
特徴を言い表した言葉であり
どんなに痩せた土地、荒れ果てた土地でも
その強靭な繁殖力よりなんなくと
育ってしまう事を表した言葉。
だから『ぺんぺん草も生えない』の慣用句で
極悪な土地にも何処にでも生えてしまうその
ぺんぺん草すらも生えない、太刀打ち出来ない
状況を表した言葉となる。
そのぺんぺん草の語源はバチ。
三味線などの弦楽器を弾く時に使う
三角状のものを撥(バチ)という。
流派などによって形状が違うもので
水牛の角や、象牙などが原材料。
楽器を弾く為の道具の為の為に
水牛や象が殺されると思うとどうにも
やり切れない。
次に三味線。
上には六つの三味線が並んでいるのだが
これは六匹のメス猫がこの楽器のために
命を落としている事を表す。
三味線には、犬の皮も使われるのだが
基本はメス猫の皮を使い作られている。
犬も猫もオスは喧嘩をする為に皮革が
傷だらけで使えない。
だから、どちらもオスのものは除外される。
メス犬よりもメス猫なのは
その皮革が薄くて音の響きが良いから。
だからメス猫が三味線に最も多く使われて
いる訳である。
それだけではなく、そのメス猫はまだ
オス猫を知らない仔猫だけを使うという。
コレには理由があり、ネコ同士の交尾が
その理由にある。オス猫の生殖器の先端は
ヒトのそれと同じ様に頭部が大きく膨らむ
形状なのは同じなのだが、ネコのには
余計なギザギザ突起が無数に付いている。
盛りのついたオスメスの猫同士で後半を
済ませた後に、オスがこれを引き抜く時に
メス猫はその突起のギザギザに酷く痛みを
感じるあまりに、オス猫に噛み付いたり
爪での攻撃をしてしまうのだ。
何とも厄介なトゲトゲである。
そのメス猫の反撃アタックを喰らわぬ為
オス猫はメス猫の首に噛みついて
交尾をしているのだ。
三味線にメスの仔猫が使われるのは
オス猫の牙の跡がないからなのである。
また、可哀想な事にまだ喧嘩傷のない
仔犬たちも三味線の材料にと使われてきた。
だから、私は三味線も、そのバチも、今は
違う材料を用いてくれる事を望んでいる。
牛、豚、鶏、魚、野菜、果物など
我々は色んな生き物の命の犠牲の上に
自分たちの命の糧を得ている。
それだけでも感謝をすべきなのに
人語をちゃんと理解して寄り添って
生きる犬や猫の命を人間の娯楽の為に
犠牲にする事など野蛮な考えだと思う。
ましてや犬猫を食べるなど考えられない。
一昔前のド田舎の成金富豪の下品な
大豪邸には何を血迷った行為なのか
シロクマ、トラ、ヘラジカ、タヌキ、
ウミガメなどの剥製や象牙があったり
それらを見るだけで私はムカムカする。
来世で是非とも、この成金亡者に
正当な裁きを与え給えと心の中で祈る。
因果応報、人としてあり得ざる
価値観で他の命を無為に奪った者の魂は
来世にて虫などに再生せり。
人に生まれる迄に我々は遠い道のりを経て
やっと辿り着いた地位と考えれば
そこを正しく生きるべきだと思う。
ぺんぺん草から、少しだけ重いテーマと
なった。
和名 薺 (ナズナ)
撫菜 (ナデナ)
夏無 (ナツナ)
撥草 (バチグサ)
三味線草 (シャミセングサ)
ぺんぺん草 (ペンペングサ)
洋名 シェパーズパース
(SHEPHERD'S PURSE)
学名 カプセラ バルサ ポスタリア
(CAPSELLA BURSA-POSTARIA)
分類 アブラナ目、アブラナ科、ナズナソウ属
種類 一年生、二年生植物
草丈 10〜50cm
開花 春〜夏
花色 白
花径 2〜3mm
原産 不詳(諸説ありすぎる為)
言葉 あなたに私のすべてを捧げる
撮影 大野川緑陰道路
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