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トテモ 美味ナル蜜 此処ニアリ〼


トテモ 美味ナル蜜 此処ニアリ〼


紫陽花(アジサイ)から、花蜜を求めてくる
虫達に向け、当たり前に文字ではない乍らも
広告宣伝する為のメッセージこそが額紫陽花
(ガクアジサイ)となる訳で、その広告塔が
装飾花(ソウショクカ)と呼ばれるもの。


この装飾花は虫寄せの広告塔の役割を果たす
だけのもので、花蜜もなければ、受粉機能も
持っていない中性花となっている。


紫陽花の受粉が可能な花は、真ん中に密集を
したり、装飾花の下の方に隠れている小さく
コンパクトな花たちで、実際に蜜があるのは
コチラであり、虫たちはこの花に蜜を貰うと
同時に、そのお礼に受粉の協力をしてあげる
システムとなっている。こちらの花は装飾花
にはない花蜜と、受精して種を作る為の生殖
能力の両方を兼ね備えた両性花となっている。


その受粉達成の為に虫を寄せる為の装飾花は
大きくて、見栄えが良くて、派手目のものが
並んでいるのが普通であり、逆に両性花とは
地味な存在なのが一般的とされる。


そんな装飾花が、両性花よりも見窄らしい、
見劣りがする、なんて特殊な事例がある。


梅花甘茶 (バイカアマチャ)


名にある通りで、甘茶(アマチャ)系となる
アジサイであり、その名が表した名前の通り
梅の花の様な形からのこの名称となる。


こちらは装飾花ではなく、蜜も出すし、受精
も出来る両性花ではあるが、梅花(バイカ)
の名が付く通りで、とても美しい。


さてこちらこそが装飾花である…


『トテモ 美味ナル蜜 此処ニアリ〼』


タイトルにもした、花から虫への宣伝コピー
ではあるが、そのビジュアルは宣伝花として
どうなのよ、と思われる程に地味である。


この広告ポスターである装飾花を見た虫達が
『オッ、チョット寄ッテ一杯引ッカケテクカ』
とはならなさそうな程にとても地味である。


私としては、この地味さが逆に面白く可愛い
事から、記事にして喜んでいる身なのである。
それぞれ比較できる様に撮った写真である。


両性花

まずは両性花、花蜜も生殖能力もあるお花で
あり梅の花に似ているとされているもの


装飾花

こちらが装飾花、とっても地味で目立たない。
宣伝能力はさておき、可愛らしい姿である。




両性花と装飾花

こちらは、両性花と装飾花を見比べたもの
装飾花がとても小さいものなのがわかる



和名 梅花甘茶
   (バイカアマチャ)
   畚花 (モッコバナ)
洋名 バイカアマチャ
   (BAIKA AMACHA)
学名 プラティクラター アルグタ
   (PLATYCRATER ARUGUTA)
分類 ミズキ目、アジサイ科、
   バイカアマチャ属、
種類 落葉低木
   アマチャ類
草丈 100〜150cm
開花 7〜8月
花色 装飾花 緑
   両性花 白
花径 装飾花 5〜10mm
   両性花 15〜20mm
花弁 装飾花 1枚
   両性花 4枚
花型 装飾花 盾型
   両性花 梅花型
原産 日本、中国
言葉 祝杯
   至福
撮影 神戸市立森林植物園

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