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蝮蛇草

蝮蛇草 (マムシグサ)


登山道の傍らでこの植物と遭遇をすると少し
得をした気分になる植物、食虫植物のカタチ
にも似ているが、この独特の形は違う意味で
虫を捕獲する為の形状となっている。


和名、洋名が、マムシ、コブラ、と毒蛇の名
がついているが結実する前の花姿が蛇が頭を
もたげている姿に似ている点と、もうひとつ
毒性植物だからである。


この植物は、雌雄別株の植物であり、受粉の
媒介として手助けするキノコバエやノミバエ
などは、オバナの中は何度も行き来が出来る
構造となっているのだが、メバナの中に入る
や脱出穴が存在しないので、地獄の一丁目と
これら虫達はその中に入った時点で死の宣告
を受ける事となる。


受粉者としての協力者のコバエを、メバナは
無情にも閉じ込めて、脱出を試みるコバエ達
は中を動き回る事より確実にオバナの花粉を
ばら撒いて受粉確率を上げてくれるのである。
が、メバナは天然のコバエホイホイ役に徹し
逃さず殺すという訳だ。


テンナンショウ属の植物は基本的に同じ方式
を採用している植物であり、その形は類似し
鑑賞価値の高い花姿である。



さて、これが実をつけるとどんななのかと
言うと、コレである。一見すると美味そうな
気もするが、騙されてはいけない。何人もが
この植物に含まれる毒、シュウ酸カルシウム
の被害に遭っている。過剰摂取で致死にも
至るものなので絶対に食べてはいけない。
(*この写真は兵庫県いけばな展で撮影)


マムシグサの注意喚起の言葉を作ってみた


 標語 食べてはいけない、うまそでも

 川柳 やれ喰うな 前に見えるは 三途川


この天南星 (テンナンショウ)属を今後も
何種類かを掲載していこうとも考えている。
メカニズムは一緒であるが、外観の違うので
とても面白い植物なのである。

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和名 蝮蛇草 (マムシグサ)
洋名 コブラリリー (COBRA LILY)
   ジャック イン ザ パルピット
   (JACK IN THE PULPIT)
学名 アリサエマ セラツム
   (ARISAEMA SERRATUM)
分類 オモダカ目、サトイモ科、
   テンナンショウ属
種類 多年生植物
   有毒植物
草丈 70〜120cm
開花 春〜秋
花色 茶と緑混合
毒性 シュウ酸カルシウム(針状結晶毒)
症状 喉激痛、下痢、嘔吐、呼吸困難、
   腎臓障害、心臓麻痺、致死
原産 日本、朝鮮
言葉 壮大な美
撮影 六甲高山植物園(花)
   兵庫県いけばな展(実)

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