【毎週ショートショートnote】お題:タンバリン湿原&おまけ
俺はフリーの記者で、人付き合いが苦手だ。
読者から「避暑地の湿原で、謎の集団の合宿が行われており、夜にタンバリンの音が聞こえる」との情報を入手。
俺は避暑地の人里離れた湿原に向かった。集団は昼にBBQをしてくつろいでおり、怪しいところはない。しかし、夜になると全員がタンバリンを一心不乱に振りだした。
「曲者だッ!」
写真を撮ろうとした時に、関係者に見つかって拘束された。俺が記者だとわかると激しく動揺した。
「実は、私達はカラオケが苦手な人の集いなのです」
「無理やりカラオケに付き合わされて、何か歌えよと強要され、勇気を出して歌ったら、みんなのトイレタイム。ーあの屈辱、わかりますか!」
「私達は歌うことを諦めて、代わりにタンバリンで楽しませるために、人目を避けて特訓しているんです」
なんと悲しい集団なんだろう。気持ちはわかる。
しかし、俺もプロだ。
「記事にしない代わりに、音痴だけのカラオケ大会に参加しませんか?」
「あっ、それでOK」俺たちのカラオケは盛り上がった。
それから、夜になると怪物のうなり声が聞こえるとの噂が立った
おまけ
私は悲しい音痴。歌下手・・・・
カラオケが苦手の中間管理職サラリーマンの苦悩を紹介します。
同志よ!集え!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?