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タンポポわたげとあの日と今日と。

道端や公園でわたげを見つけては
だれが最初に吹き飛ばせるかを競っていた。

あの日からタンポポは偉大だ。

どこまでだって飛んでいける
登下校の30分が苦痛な僕らにとって
それは無限の可能性に他ならなかった。

それなりに楽しく、
それなりにつまらなく、
それなりに宿題に追われるそんな日々。

それらがいっぺんになくなる6度目の春、
僕は初めて悲しみにくれた。

温かな笑顔とユーモア溢れるその先生が
僕は大好きだった。憧れだった。

表情にコンプレックスのある僕。
満面の笑みで話してくれる先生。

いつしか僕は教育大学にいた。

そうして幾度もの紆余曲折を経て、
とあるパソコン教室の片隅にいる。

僕はいま、うまく笑えているだろうか。

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このお話は、cocanという
コトコト交換プロジェクトで

「あなたが纏っている空気感を
日本の伝統色名でお伝えします」

というものを体験し、思い出した
僕の過去を綴ったものです。


🍀気づきと、希望と、キッカケと。🍀 2年間、教師ののちテストを作る編集部 学童、パソコン教室を経て、 ゲーム関係のカスタマーサポート。 「生まれたての感情を孵してゆく」 https://mobile.twitter.com/EGG_TODAY