経験者が語る不妊治療の裏側:夫が理解すべき女性の体と治療のプロセス

こんにちは、風香です🍀

不妊治療を始めることって、夫婦にとって大きな決断ですよね。
場合によっては時間も費用も体力も精神力も削られるこの期間、治療自体がタイミング法→人工授精→体外受精って進んでいくんでしょ?という理解はできていたとしても、それに付随して夫婦間でどのような協力が必要になってくるかは意外と知られていないんじゃないでしょうか?

今回は、1年半の不妊治療を体験した私が、その経験の中で、旦那さんが先に理解しておくべきことを大きく4つに分けて紹介したいと思います。
旦那さんに事前に伝えておくべきこと満載なので、ぜひご夫婦で読んでほしいです♪

1.女性の体、その仕組みへの理解

毎日取り組むものではなく、1回の生理周期に1回しかチャンスはないこと

女性の体は人によって幅はありますが、約28日間の生理周期を1周として成り立っています。

授かる=受精して着床させるために精子を子宮に送り込むのに最適な期間はこの1周期の間にわずか1~2日程度しかないと言われています。しかもその1~2日を狙うために28日間ずっと薬を服用し続けることが必要になるステップもあります。

不妊治療は今日がダメなら明日、明日がダメなら来週!というように短期集中型でどんどん取り組めるものではないのです。

女の私ですら、不妊治療を始める前にはわかっていなかったことなので、生理のない男性にはより一層理解しづらい内容だとは思います。

旦那さんの性格にもよると思いますが、ぜひ一緒に受診するなどして、医師からの説明を聞かせ、協力体制とまではいかなくても、トントン拍子に進むものではないことを最初に理解してもらう必要があると感じます。
(うちは、初回は二人で受診し、大枠の流れを一緒に聞いておいたのが功を奏しました)

2.治療(通院・頻度)自体への理解

1回の周期の中で、時期を分けて何度も通う必要があること

例えば、多くの人にとって最初のステップになるであろう「タイミング法」でも、1周期の間に「生理開始直後・排卵日前・排卵日前後・妊娠判定」の最低4回は通う必要がありますし、それは連続4日ではありえません。

各ステップごとの通院についてのまとめはこちら↓

どの段階であっても、1回の生理周期の間にパラパラと通わなければならないですし、その日程は体次第なのでコントロールできません
お二人の生活の中での不妊治療の優先度合いによりますが、不妊治療を第一優先にするなら、前々から特定の日に予定を入れるとかはできません。この点も治療開始前に予め二人で分かっておいたほうがいいポイントだと思います。

特に旅行に関しては、早割などのために前々から日程を決めてしまいたい人も多いと思いますし、不妊治療を長くやっているとご褒美や息抜きとして旅行したくなる人もいますよね。私もそうでした。
でも、そこに「数か月前から決め打ちの予定は組めない」という不妊治療ならではの制限が入ってきます。その周期はいったん諦める、と二人で合意するのも手ですが、ご年齢や考え方によっても人生における不妊治療の優先度合いは様々だと思いますので、こういう制限があることだけでも二人で知っておくことが大事です。

時間がかかるので、家事分担を見直す必要があること

相手は病院ですので、朝早くから夜までやっている病院を選んだとしても、働く女性は仕事を調整して通う必要があります。その分、持ち帰り仕事が増えたり、家事をやる時間が無くなったりします。

家事を担当できるパートナーなら問題ありませんが、妻側の分担量が多かったり、妻のほうが早く帰れるために妻担当になっている家事がある家庭の場合は、あらかじめその見直しをしておいたほうが良いでしょう。

妊娠・出産を経ればどうせ旦那さんも家事をせざるを得ない状況になりますので、その予行演習だと思って、今からお互いに助け合えるようにしておくのが良策です!

男性側も検査が必要なこと

こちらの厚生労働省が出しているパンフレットの5ページの「2、不妊の原因や治療について」にも記載がある通り、不妊の原因は男女半々とも言われています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001073887.pdf

従って、男性側も検査が必要ですし、イメージしづらいとは思いますが治療に通う必要が出てくることもあります。「検査に協力はしたけど、自分に原因があることを受け入れられない」となると困るので、恥ずかしいことではないという点と合わせて知っておくといいと思います。

精子の提出日が女性側の体のリズムによって決まってしまうこと

人工授精や体外受精のステップになると、1周期の中でも排卵日の直前の頃に受診日を定め、決め打ちで精子を提出する必要があります。

詳しい流れはこちら↓

女性側はその受診日に合わせて薬を飲んだりして必死で調整するので、ぜひ提出日の前夜に飲みすぎたりして体調を崩したり、出張が入ったり等が無いようにしていただく必要があります。

3.費用への理解

保険が効くようになったとはいえ、風邪を引いたとか花粉症だとかの医療費とは桁が1つも2つも違う額が必要ですし、場合によっては長期戦になります。
保険を適用したとしても数十万円、百万円越えなどがザラに発生することを理解してもらう必要がありますし、体の状態に合わせて医師から保険適用外の診療内容が紹介されることもあり、その場合は目ん玉が飛び出るような費用がかかります。

そうまでして授かりたいという意志を二人で確かめ合っておくことと、不妊治療にいくらまで出せるかを先に決めておくことが必要かなと思います。

私が不妊治療にかけた総額はこちらの記事で紹介しています。

4.手続きへの理解

保険を使う場合のみですが、夫婦が結婚(事実婚)の状態であることを医療機関が確認するプロセスがあります

具体的には、私の通院していた病院では、夫婦で一緒に診察を受けるか、奥さんが受診する際に、夫がビデオ通話に出て医師に顔と身分証明書を見せるかしないといけませんでした。また、治療することの署名の提出も別途必要でした。

各種助成金を受ける際、自治体に提出する書類にも、夫・妻それぞれの署名が必要です。

ここら辺を嫌がらずにできる人じゃないと、お得に不妊治療を受けることはできません。

5.まとめ 二人でやることです

家事や子育てに夫側が「参加する」「手伝う」とかっていう表現が嫌いなのですが、不妊治療や妊娠出産も同じで、決して妻が一人で頑張って成功できるものではありません。

お互いに理解を深めてスタートし、感謝し合いながら進められるように、ぜひこの記事を参考にしてください🍀

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?