認知にはメモが効く
2024/4/2(火)
今日は施設から引き揚げてきた荷物の整理。
量が多くてげんなりします。
この作業の主役は母。幸いなことに母は健在ですが、かなり認知が進んでいます。以前は3分前のことを覚えていない程度でしたが、半年ほど前には30秒前、現在は10秒前のことを覚えていられない状況です。
こんな状況ですので、同じことを何度も聞かれます。
特に今回の父の帰宅では、医師による診断をしてもらっていない、という思い込みがあって、困っています。
数人の知人に「ウチの息子は父親を医者にも見せてくれない。良い医者を知らないか?」と言って回ったようで、私に対して「ホント?」という問い合わせが何件か届いています。(私が知らないだけで他にもあるかも...)
実際には今までも施設で見てくださっていた先生に往診をお願いしていて、今後も週イチくらいのペースで来てくださることになっていますが、その話をしても、「そうやったんか」と言うものの、次の瞬間には既に忘れています。
これは認知症ではごく普通ですが、毎回説明をさせられる(しかも責める言い方をされる)側はたまったものではありません。
母の認知を見てくださっている先生(父の先生とは別)のお話では「認知の人に対しては言い方を変えようと、百回話そうと忘れるときは忘れる。なので、テープレコーダになったつもりで同じ内容を同じ話し方で話しても全く問題ない。相手は毎回、初めての話として聞いてくれる」と教えていただきました。
でもですね、いちいち責めるような言い方をされるとこちらも腹が立ってきますから、いらんイヤミの一つも言いたくなります。
これは互いに不幸な話ですので、最近は大切な話はメモを作って、コルクボードに貼っています。
で、その話題が出たらすかさずコルクボードのメモを指さし、母が読み終えるのを默って待ちます。
この方法は母も納得でき、こちらもストレスがたまりません。
さらに、電話口で説明が要る時も「コルクボードのメモを見て」と言えば話を繰り返さなくて済みます。
まさに、Win-Winです。
もっとも、これは母が活字中毒ぎみで、文章を読むのが苦痛じゃないからかもしれません。
また、コンパクトにメモをまとめるにも慣れがいります。私のようなシステム屋はお客さんとの打合せ議事録をさんざ書いてますので、長い話を要約するのは慣れています。でも慣れてない人は大変かも。
しかし、議事録を書くスキルが認知の母に対して有効とはね…。
世の中、何がどう役に立つかわからんもんです。
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